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イタリアで練習重ねる日本代表GK川島永嗣、現地会見要旨

2015.07.29

ノヴァーラで会見を行った川島と同席した元日本代表スタッフのコラウッティ氏

 スタンダール・リエージュを退団し、セリエB(イタリア2部リーグ)に属するノヴァーラの練習に参加している日本代表GK川島永嗣が28日に会見を開いた。

 前半はイタリア語で、後半は日本語で質疑応答に応じた川島の会見要旨は以下のとおり。

<イタリア語での質疑応答>

――どうしてイタリアのセリエAのクラブに魅力を感じ、ここに来たのか。
「まずノヴァーラに感謝しています。ここで練習できて本当に満足しています。スタンダール・リエージュとの契約が終了して、日本に戻って一人でコーチと練習していましたが、限界がありました。移籍市場での動きを待っているだけで、一人で練習をするのは難しいですし、どこか練習に参加させてくれるところがないかと、探していました。彼らが受け入れてくれ、練習することができて嬉しいですし、満足しています」

――イタリアを選んだのはなぜか。違いがあるのか。
「ベルギーの前のチーム(リールセ)に戻るという選択もありました。準備をするにあたって、僕の基盤はイタリアだということがありました。若い頃、イタリアで多くのことを学んだので、そのイタリアでやりたかったからです」

――最初にイタリアに来たのは何歳の時か。
「18歳です」

――パルマだったか。
「はい」

――いつから来ていて、いつまでいるのか。
「31日までです。20日にきました。書類の手続きなどがあって、先週水曜から練習に参加しています」

――ノヴァーラのチームの雰囲気はどうか。
「いいグループで、みんな親切です。すでにここの一員になったような気がしていますね」

――カタルディGKコーチはどうか。
「ブラーヴォです。一日目は彼と2人きりでしたが、すぐに素晴らしい人物だとわかりました」

――トルコやスペイン2部のクラブからオファーがあったと聞いているが。
「今、ここでどこのクラブからオファーがあったと言う必要はないと思います。大事なことはレベルの高いチームでプレーすること。ベルギーでの経験の後、国際的なレベルでやれると感じています」

――アルベルト・ザッケローニ元日本代表監督はどんな変化をもたらしたか。ヨーロッパのサッカーで日本との違いは。
「ザックの前にも外国人監督はいました。ただ彼は経験と攻撃的な戦術をもたらしました。南アフリカ・ワールドカップでは守備的なサッカーで戦いましたが、攻撃的な面が足りなかったので」

――だから、それをもたらしたと。
「はい。それに守備面でも成長しましたね」

――ノヴァーラでは森本貴幸がプレーしたが、知っているか。
「はい。一度、ここに彼に会いに来たことがあります」

――パルマ時代のフルゴーニGKコーチとは話したか。
「よく電話で話しています」

――どんなアドバイスをくれたのか。
「いつも『調子はどうか』と聞いてくれ、自分に何ができるかを言ってくれますね。僕は所属しているクラブや代表のことを報告しています」

――イタリアのクラブに残りたいか。
「うまくいくといいですね。ここに来たのは、ここでプレーできるなら嬉しいと思っているからです。もちろん、ヨーロッパの扉は開かれていると分かっていますが。イタリアではGKとして多くのことを学びました。何か起こるといい、そう望んでいます」

――イタリアのクラブを納得させるポイントはどこか。
「ここで話すことではなく、ピッチで見せればいいと信じています。言葉で説得できるとは思っていません」

――ストロングポイントは。
「それは考えていません。GKとしてのアグレッシブさ、1対1の強さがあることはいいことだと思います。でも、常に成長してきたいと考えているので、長所、弱点などは考えていません」

――ベルギーでのプレーが終わったのはなぜか。
「リエージュは1年前、契約延長のオファーを出してくれました。話し合いもしました。僕にとって大事だったことの1つにチャンピオンズリーグでプレーすることがありました。でもベルギーで3位以内に入れませんでした。5年間、ベルギーでやってきて他国でやってみたいと考えたことも理由も1つですね」

――ぜひ、このユニフォームでやってほしい。すごく似合っている。
「そうなるといいんですけどね(笑)」

――ここでの練習、経験をいい思い出にしてほしい。
「それは間違いないですね。この状況はクラブにとっても特殊なことです。わかっているのはノヴァーラと契約が結べないこと。でも一選手として彼らの状況も理解しています」

――10日間練習してみて、ノヴァーラの選手にどんな印象を持ったか。
「素晴らしいです。練習を本当によくやっています。彼らはセリエBで何かを成し遂げる力があると信じています。彼ら自身も今シーズン、うまくいくよう願っています」

――国際経験が豊かなあなたから見て、ノヴァーラはどう写ったか。
「ベルギーで5年やって、日本代表でもプレーしました。多くのチームも見てきました。ここはいいチームだと思います。それぞれの目標に向けて練習していて、素晴らしいチームですし、とても集中しています」

――セリエAのパルマでの練習参加経験があり、また今回はセリエBのノヴァーラで練習をしている。AとBの違いを感じるか。
「パルマではユース所属でした。何日かトップチームとも練習をしましたけど、違いは言えません。ただその時期、ビッグな選手が多くいました。中田英寿さんもいたし、ブッフォン、カンナヴァーロ、アドリアーノもいました。ノヴァーラの練習を見ていると、彼らはBで何かやってくれると信じています」

――日本の選手で一番だと思うのは。
「選手によって、個性が違います。本田は重要な時に何かをやってくれます。香川もいますし。多くの海外経験のある選手がいるので、一人誰とは言えません」

――日本代表は成長しているか。
「それは間違いありません」

――GKでは誰が一番素晴らしいと思うか。
「僕は今32歳ですが、18歳で初めてイタリアにやってきました。その時にプレーしていたブッフォンが、チャンピオンズリーグ決勝で37歳でプレーしていました。これには影響を受けましたね。あんなに年齢を重ねてもやれる。誰でも何か大きなことをやりたいと夢をみるものです。ブッフォンはいつもベストを尽くしていますね。チェルシーのGKクルトワもベルギー時代に見て、いいプレーをしていました」

<日本語での質疑応答>

――疲れているように見えるが、コンディションはどうか。
「毎日、二部練習なので。普通のキャンプのように毎日トレーニングしています。朝9時からと午後5時からですね。自分一人でやるのと、グループでやるのと全く違うので。自分にとってコンディションを上げるいい状況でいられると思っているし、GKコーチともやっているのは、いい意味で追い込めていると思います」

――31日まで練習して、それ以降のスケジュールはどうなっているのか。
「それは状況次第で、メルカートによっても変わってくると思います。そこに備えていい準備をするだけですね。31日までここでやって自分自身、いいコンディションを整えていって、どうなるかと」

――一度、日本に帰るのか。それともベルギーに行くのか。
「いや、日本には帰りません。ヨーロッパに」

――チャンピオンズリーグに出たいという話だったが、出場するレベルのクラブからのオファーを待っているのか。
「状況とクラブにもよります。チャンピオンズリーグもそうだし、ヨーロッパの中でも大きいリーグでやりたいです」

――出場機会が多いチームに行きたいか。
「そうですね、それも1つ。選手として常にピッチに出ていることが最大の喜びなので。代表に呼ばれ続ける上でも試合に出続けるのは大事なことです。いろんな条件を考慮しながら、しっかりやっていきたいですね」

――行きたいリーグはセリエAか。
「このメルカートの動きの中でどう動いていくか。今、そんなに話す必要はないと思っています」

――セリエAでは本田圭佑選手と長友佑都選手がプレーしているが、何か話したか。
「いや、話していないです。本当、ここに来るのも急に決まったので。ちょうど僕が来たタイミングで、彼らが中国遠征に参加するというのを知っていたので、『来てもいないなぁ』と思っていました」

――インテルとミランは補強していて、両選手ともクラブで微妙な立ち位置になっている。
「サッカーの世界では常に保証があるものはないし、ひとシーズン素晴らしいシーズンを送ったからといって、その次のシーズンが安泰ということはないです。常に動きがあるのがサッカーの世界。毎年毎年そうやって勝ち残っていかないといけないですし。そういう中で、彼らが所属してきたクラブでやってきたことはすごいことですし、非常に大きなものがあると思います。彼らは彼らの状況の中でベストを尽くしていると思うので、クラブがどう、というのではなくて、いいパフォーマンスをし続けるのが大切なことです。代表でのチームメイトとして見ています」

――久々にイタリアに長期滞在して、「ここがイタリア」と実感したことはあるか。
「ずっとここのクラブにいて、ほとんど街に出たりしていないので、あまり感じる機会はないです。GKのトレーニングに関して、イタリアのGKコーチだなというのは感じます。生活の中だと『常にご飯を食べたらエスプレッソ』というのがイタリアらしいですね」

――栄養学を勉強したそうだが、日本、イタリア、ベルギーで食事は違うか。
「内容に関しては調理師の方に作ってもらって、バランスの良い食事をしています。面白いと思ったのは、代表でもベルギーでもブッフェスタイルなんですが、今はここに来て、最初にプリモピアット(意:第1の皿、前菜に続く料理)、続いてセコンドピアット(意:第2の皿、メインディッシュ)というのはないかなと」

――日本の食事にも取り入れた方がいいものはあるか。
「代表の食事も相当充実しているし、エスプレッソに関してもイタリア人スタッフがいたということと、監督の要望もあってマシンもありましたね。そういう意味では日本代表も、よりインターナショナルになってきていますし、選手もスタッフもその国のいいものはすでに取り入れているというのはあります」

――イタリアのトレーニングは、具体的にはどういうところが違うか。
「細かいですね。GKの動きをとった中でどういう技術、どういう体の動かし方をするのかなど、けっこうトレーニングの中でもやるので、単純にボールを止めてというのではないですし、シュートを止めるためにどう体を動かしたらいいか、使ったらいいかを本当に細かいところからやります」

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