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代表40得点目は待望のアギーレ体制初ゴール…本田も成長を絶賛する岡崎慎司

代表通算40点目を決めた岡崎慎司 [写真]=白井誠二

「すごいやつだなと、一言で言えばそういうことですよね。僕もなんですけど、あんなに下手やったやつが、みなさんの期待に続けて得点を取り続けて、並大抵の努力じゃなかったと思う。僕に(パスを)出せるところで出さなかったり、やはりストライカーとしての気質というか、エゴイスト的なものもどんどん磨かれてるなという印象なんで。僕は常に『出せ』って文句言いますけど、彼は何とも思ってないんじゃないかなと。ストライカーとしての素質を伸ばすために一生懸命、頑張ってるように見えますけどね」

 常日頃から同級生のパフォーマンスには厳しい見方するのが常の本田圭佑ミラン)にこう言わしめたのが、18日に行われたオーストラリア戦(大阪・長居)の後半23分、左CKの流れから森重真人FC東京)のラストパスを巧みな右足ヒールで流し込んだ岡崎慎司(マインツ)だ。

 長年、泥臭いヘディングが定番だった男が、信じられないテクニカルなシュートで待望の代表40ゴール目を決めたのだ。今年9月のアギーレジャパン発足以来、ゴールを渇望しながら決定機を逃し続けてきただけに、本人も感慨深いものがあったに違いない。

「僕自身、成長というか、やっぱりヨーロッパで点を取らないと出れなくなる怖さも知ってるし、FWにとって重要なのは、ボールを何回出してもらって、チャンス何回作ってもらって、それを決めるかどうか。味方にボールを渡して、それで外されたら、周り誰も助けてくれない。やっぱり行ける時には行かないといけないですから。シュートを打っても結局、決めれなかったらダメなんで、もっと練習して狙っていきたい。40ゴール目の感慨?いや、むしろ80何試合って言う試合数の方が感慨深いです」と、岡崎は2008年10月のUAE戦(新潟)から積み重ねてきた足掛け7年間の代表キャリアに感謝すると同時に、欧州でのタフな経験がいかに大きな糧になっているかを改めて口にした。

 確かに、最近の岡崎は試合をこなすごとにうまくなり、プレーの幅も広がっている。以前ならプレッシャーを受けながら前線で背負ってピタリとボールを収めることが苦手だったのに、今はそういう仕事をスムーズにこなす。前線からの守備もこれでもかというくらい献身的で、シュートチャンスが訪れた時の冷静さにも磨きがかかってきた。そうなれたのも、やはりマインツで昨シーズン、ブンデスリーガ15得点を奪った経験が非常に大きい。その能力を最大限引き出してくれたトーマス・トゥヘル監督が去り、今シーズンからデンマーク人のカスパー・ヒュルマンド監督が就任したが、新体制でもその信頼は深まる一方だ。コロコロとスタメンを変える新指揮官の下で、岡崎は左ふくらはぎ負傷と過密日程を考慮された9月26日のホッフェンハイム戦以外、全試合1トップで先発出場しているのだから、絶大な存在感がよく分かるだろう。

 それでも岡崎は現状に満足するのではなく、新たな自分にチャレンジしようというスタンスを日々、貫いている。

「得点だけに集中すれば、ブンデスリーガで15点を取れるって自信はついたけど、それをもう1年やるのか、もっと上を目指して自分の色を変化させていくのかと言ったら、僕は変化させる方なんで。今はチームでも代表でも点を取れなくてもどかしい気持ちもあるけど、焦らないというか、この1~2年はむしろ苦しんでもいいと思うくらい。ワールドカップに出ることが夢なんじゃなくて、ワールドカップで結果を出すためのチャレンジなんで。4年後、選ばれないかもしれないリスクを背負ってでも、僕は変化を求めたいと思います」と彼は今、泥臭くゴールに向かう以外の多彩な役割を担えるFWへと変貌を遂げようとと意欲的に取り組んでいるのだ。

 その前向きなトライのご褒美として、オーストラリア戦の決勝点が転がり込んだのではないのだろうか。アギーレ監督も「岡崎はナチュラルなストライカーだ。その資質を使って常に戦っている。ただ、チームが勝つことが重要だ。誰が点を取っても私も岡崎も喜ぶ」と1トップのゴールを喜びつつも、黒子になれる彼のキャラクターをポジティブに受け止めていた。

 そんな岡崎の日本代表での次なる舞台は1月のアジアカップ(オーストラリア)。4年前の2010年カタール大会では、開幕時は松井大輔ジュビロ磐田)の控えだったが、やはりゴールを量産したことで不可欠な選手へと飛躍した。そのポジションは4-2-3-1の右サイドだったが、今回は生粋の点取屋。前々から勝負したいと熱望していた本職の位置で、彼はアジア連覇にチャレンジする。

文=元川悦子

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