大久保は2012年2月に行われたアイスランド戦以来の代表復帰を果たした [写真]=Getty Images
ブラジル・ワールドカップに臨む日本代表に“サプライズ招集”を受けた川崎Fの大久保嘉人は、ちょうど1年前、香川真司から代表復帰を待ち望んでいると声をかけられていた。3月に出版した自伝『情熱を貫く 亡き父との、不屈のサッカー人生』で明らかにしたもの。
昨年6月4日、オーストラリアとの試合に1-1で引き分け日本代表がワールドカップ出場を決めた後、大久保はマンチェスターから帰国していた香川と食事に行ったのだという。いわく「いつものように、くだらない話をしていると」、突然、香川が「待っていますよ。代表に戻ってくるのを--」と切り出してきたとのこと。かつてC大阪で苦楽をともにした後輩の声に、大久保は心が震え、「俺は本当に代表に戻りたいのだと、自分でも確かめることができた」と語っている。
昨年5月12日に父の克博さんが他界してからゴールを量産し続けたものの、9月に行われた代表合宿にも、10月、11月の欧州遠征にも呼ばれず。しかし、大久保は「それなら、もっとゴールを決めるしかない」とさらに奮起。「すべてはワールドカップに出るためだった」という。