ニュージーランド戦の前日会見に臨んだザッケローニ監督 [写真]=瀬藤尚美
日本代表は5日に行われる「キリンチャレンジカップ 2014」でニュージーランド代表と対戦する。
ワールドカップ・イヤーの初戦を迎えるが、主将のMF長谷部誠とDF内田篤人は負傷で招集外。FW柿谷曜一朗は発熱で不参加となったが、前日会見に臨んだアルベルト・ザッケローニ監督は、「ある選手が出れないということは、またある選手にチャンスが回ってくるということ」と前向きにコメント。「フレンドリーマッチであるし、選手が数人欠けているが、その代わりに数人の選手を見られるという気持ちでいる。当然、チャンスを得た選手にとっては、選手達が現時点でどこにいるのか、どの立場にいるのかをアピールするのにいい機会だと思う」と続けて期待感を押し出した。
ミラン移籍後はリーグ戦7試合無得点と苦闘が続くMF本田圭佑やマンチェスター・Uでリーグ戦出場9試合のみと不遇をかこつMF香川真司に話が及ぶと、「少なくとも、日本では出場機会に恵まれるだろう」と起用を明言。「所属クラブの監督に向けて、メッセージを発信できるチャンスの場でもあるのではないか」と語るとともに、2選手の立場への理解も示した。
「香川にしても本田にしても少し我慢が必要で、同時にそんなに焦ることはないと思っている。マンチェスターの場合は監督が代わって新体制になり、そういう意味で苦労していると思うし、(ミシェル)プラティニほどの有名で実力のある選手でも、その実力を示すまでに半年の時間を要したし、同じように(ジネディーヌ)ジダンもイタリアに慣れるまでそれ相応の時間が必要だった。ミランでは、更に監督が変わるようなことがあった」
会見で主力の欠場や不調についての質問が飛ぶ中、指揮官はポジティブな言葉を続けた。2010年8月から続くザッケローニ体制の集大成となる大舞台に向けた戦いが、いよいよスタートする。