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ザッケローニ監督が指摘する日本人選手の問題点…「もっとシュートすることを目指すべき」

日本代表を率いるザッケローニ監督 [写真]=Getty Images

文/元川悦子

 12月6日にブラジル・サルバドールで行われた2014年ワールドカップ本大会抽選会が終わり、クリスマス休暇に入るまでの12月中旬は、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督にとって超多忙な時間だった。12月15日には日本サッカーミュージアム10周年記念トークショーに出席し、16日には日本外国特派員協会での記者会見でコメント。さらにはサッカーメディアを集めた取材にも答えたという。これほど公の場で喋る1週間も珍しいかもしれない。
 
 このうち、日本外国特派員協会での記者会見は日本語通訳なしという状況の中、イタリア語と英語の本音の質問と回答が飛び交い、会場は異様な熱気を帯びていた。
 
 質問は「ワールドカップ本番の見通し」と「日本人のメンタリティや文化」に関するものに集中。前者については、抽選が決まった時点から同じで、慎重な姿勢を崩さなかった。指揮官としてはブラジルという過酷な環境でどうパフォーマンスを維持するかを最重要テーマに掲げているという。
  
「会場や気温、移動といった要因により、我々のパフォーマンスは大いに左右される。ブラジルはかなり広大なので、ワールドカップを戦うべき国ではないかもしれない。ブラジルは国というより大陸だ。だからこそ、しっかりとした段取りが重要だ」
 
 2013年の代表戦(東アジアカップを除く)を見ても、戦績は6勝2分8敗と黒星が先行しており、しかも先に失点した試合が11試合にも上っている通り、日本の守備には不安がある。だが、指揮官はその懸念を打ち消すようにこう言った。
  
「我々は全3試合に勝つことを常に考えていかなければならない。W杯は非常に重要だし、素晴らしいサッカー文化を持つ国で行われるので、そこで日本のイメージを高められると信じている。私のチームの選手たちには『守備の心配はするな。そして多くの攻撃を仕掛けるようにしよう』と要求するだろう。この3年半で我々はかなり成長しているし、FIFAランクで上の相手と戦う我がチームをぜひ見てみたい」
 
 それだけ日本には攻撃の文化が根付いていると考える指揮官だが、肝心な部分で足りものがあるのはハッキリ感じている。それが得点に向かう姿勢だとズバリ指摘した。
 
「日本では学校や育成年代のクラブではボールコントロールの指導に主眼を置いている。それはボールを失わないという意味でいいことだ。だが、日本人はもっとシュートすることを目指すべき。イタリア人はシュートを第一に考えている。他の国のいい文化をミックスすることが、日本サッカーの発展につながる」
 
 確かに日本の選手はパスを最優先に考えてプレーしがちだ。シュートレンジが狭かったり、フィニッシュに自信がないせいか、ペナルティエリア付近でも味方にパスを出す選手が多い。そういう姿勢はまずシュートを第一に考えるイタリア人からすると、理解ができないことなのだろう。
 
 こうした日本人選手の傾向が、ザックジャパンの得点にも如実に表れている。2013年の日本代表戦16試合(東アジアカップを除く)の総得点は25で、本田圭佑が8点、岡崎慎司が7点、香川真司が4点で、それ以外は遠藤保仁が2点、ハーフナー・マイク、柿谷曜一朗、大迫勇也、工藤壮人がそれぞれ1点ずつと、2列目の3人が8割を占めているのだ。
 
 彼らはゴールへの意欲をむき出しにしてプレーしているが、それ以外の選手はまだ迫力が足りないように思える。2列目のバックアップ一番手の清武弘嗣などはその典型と言っていい。ザッケローニ監督も、スキルが高く豊富なアイデアを持ったアタッカーがシュートしないことに問題を感じているようだ。
 
「我々は最大の目標を持って1日1日、やるべきことをやることしかない。もしある程度のレベルに達したと考えて、それをキープしようと思うなら、チーム力は下降線に向かう。つねに勝利を目指してやっていくしかない」という監督の言葉通り、限られた時間の中で、選手たちのメンタリティも世界基準に近づけていってほしいものだ。

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