グループCに同居した日本、コートジボワール、コロンビア、ギリシャ(左上から時計回しり) [写真]=Getty Images
2014年に開幕を控えたブラジル・ワールドカップの組み合わせ抽選会が6日、ブラジルのコスタ・ド・サウイペで行われ、5大会連続5回目の出場となる日本は、コロンビア、ギリシャ、コートジボワールと同居するグループCとなった。
グループCは、非常に力が均衡している。絶対に勝てないようなチームもなければ、楽観できるような相手もいない。シード国のコロンビアは今大会のダークホースにあげられる好チームだが、ブラジル、スペイン、アルゼンチン、ドイツと当たるよりはマシだ。
対戦順はコートジボワール、ギリシャ、コロンビアの順になるが、この流れは悪くない気がする。3チームの中で意外とやりにくいのはギリシャで、日本はセルビア、ベラルーシに連敗したように堅守速攻型を苦手にしている。ただ、初戦でギリシャがコロンビアに負けていれば、日本に対して守ってばかりいるわけにはいかない。ギリシャが攻めに出た場合、強い印象はないのでそうなればやりやすくなる。
初戦のコートジボワールは読みにくい相手だ。前回大会の開幕直前にテストマッチをしたが、そのときは圧倒されている。乗せると相当に手強いかわりに、勝手にダウンしてくることもある。そのあたりは他力本願だが、技術も高くオーソドックスなサッカーをしてくるので、日本にとってそんなにやりにくくはないだろう。サブリ・ラムシ監督の若さが経験不足につながってくれれば。
最大の難敵コロンビアと当たるのが3戦目というのはいい。もちろん状況次第ではあるけれども。
日本のスタイルは3チームとも有効だろう。手抜きのない組織力とテンポの速さは、他の3チームにとってはやりにくいはず。コートジボワールには素早いパスワークとプレスでペースをつかませないこと。ディディエ・ドログバが有名だが、要注意はジェルビーニョだろう。ギリシャに対してはとにかく隙をみせないように。中盤のパスミスなど、1回のミスを狙ってくる。セットプレー対策も重要だ。コロンビアとは打ち合いのゲームになる可能性が高い。ラダメル・ファルカオを封じることが最大の課題だろう。最初の2戦に連勝して決めたい。コロンビアに勝たなければいけないような状況は厳しい。
文●西部謙司