2013.10.10

9月の連勝で負の流れは断ち切った日本、アウェーの地で実力を発揮できるか

日本代表
9月に行われたホームのガーナ戦では3-1と勝利した日本代表 [写真]=Getty Images

 日本代表は、11日にセルビア代表とのアウェー戦を控えるが、試合での課題自体はホームで行われた9月の2連戦と変わらない。

 6月に行われたコンフェデレーションズカップや8月のウルグアイ代表戦では、チームの重心が攻撃にかかり過ぎていたこともあり、大量失点を喫しての敗戦が続いていた。しかし、9月にグアテマラ代表とガーナ代表相手に連勝したことで、悪い流れを断ち切ることに成功した。実際に、アルベルト・ザッケローニ監督もガーナ戦後に課題修正に対しては手応えを口にしている。

「ガーナがFWに速いメンバーを揃えていたことで、ディフェンスラインを高く保つ、またチームとしてそういう意識を持つという絶好のテストの場になった。やはり勇気を持ってチームでトライをすればいい結果が生まれるということは、ガーナ戦で実感できたと思う。それだけチームがコンパクトになっていることで、相手の中盤がフリーで持てる時間は少なくなったと思うし、同時にウチのボールの奪いどころが高くなったという現象が出てきた。1つ課題を挙げるならば、ボールを失った時にもっと少し早いタイミングで攻守を切り替えられればいいと思う」

 ザッケローニ監督はこれまでにも、「勇気とバランス」という言葉を頻繁に語ってきたが、最近のチームの課題で言えば、「いかにして勇気を持ってラインを上げるとともに、攻守のバランスを保てるか」ということに当てはめて捉えることができる。9月の連戦では、課題が修正されたことによって、3-0と3-1の快勝を収めたが、今回はホームで見せた戦いぶりを、アウェーの地でどこまで発揮できるかが焦点となるはずだ。

 そして、指揮官が気を揉む敵地での戦いぶりには、主将を務める長谷部誠も課題として感じているようである。

「消極的になってしまうというか、受け身になってしまう部分はアウェーで戦う時には多少なりともあるかなと。やはりホームとはスタジアムの雰囲気も違うので、しょうがない部分もあるとは思いますけど、その中でも少しでも自分たちの主導権を握る時間を増やしていければいいと思います」

 最終ラインを統率する吉田麻也も、「アウェーの地でヨーロッパの強い相手としっかり戦う時に力を出せるかが本当に大事だと思うし、ラインをコンパクトにして連動した守備を出せればベスト」と語るとともに、臨機応変に対応する必要性も説いた。

「基本的にラインはなるべく高い位置を保ちたいですし、前からのプレスに行くためには、ラインを必然的に上げなければ苦しくなるので、一番はやっぱりラインを保つこと。ただ時間帯によっては押し込まれる時間帯も出てくると思うので、そういう時はしっかりラインを下げて前から行かせない時間も出てくると思う」

 チームの課題の他に気になる点を挙げるとなれば、ピッチ状況になる。

 日本代表が調整を行っている練習場では、粗いピッチでボールが不規則にバウンドすることが目についた。試合会場の状況はわからないままだが、ボールを繋ぐチームにとっては不利となる可能性もあるだけに、内容を二の次とする割り切ったサッカーも必要となってくる。もちろん、内容や課題克服を蔑ろにするという意味ではない。ただ、ブラジルで行われたコンフェデ杯でも、劣悪なピッチ状況が目立っていただけに、来年のワールドカップに向けて厳しい条件下でも勝利を掴む逞しさを身につけていくことは必要なはずだ。

 また、遠藤保仁が初日から別メニューの調整が続いているために、ボランチの組み合わせが変化する可能性は高い。年内の残り試合も少なく、コンフェデ杯以来の復帰となった細貝萌、東アジアカップから招集が続く山口螢の2人にとっても、実戦でアピールする機会は限られてくるはずだ。出場となれば、岡田武史前監督時から続く遠藤と長谷部のダブルボランチを脅かすパフォーマンスが求められることになる。

 セルビアは既にワールドカップ出場の望みが絶たれているが、ビッグクラブでプレーする選手達を揃える欧州屈指の実力国である。セルビア戦に向けては、課題克服や環境への適応力、戦力上積みといった注目点は少なくない。敵地での試合を終えて残るものは、新たなステージへの大きな足跡か。それとも再び課題に直面する厳しい現実なのか。いずれにせよ、日本にとって貴重な一戦となることに間違いはない。

文●小谷紘友

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