2013.09.11

ザック監督「勇気を持ってトライをすればいい結果が生まれる」

ザッケローニ
試合を振り返ったザッケローニ監督 [写真]=Getty Images

 キリンチャレンジカップ2013が10日に行われ、日本代表はガーナ代表と対戦した。カウンターからガーナに先取点を許した日本だったが、香川真司、遠藤保仁、本田圭佑がゴールを奪い、3-1で逆転勝利を収めた。

 試合後、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督は、以下のように勝利を振り返った。

―前線からの守備が良かったと思うが、チーム全体の守備への意識を取り戻せたという手応えはあるか?
「何度も言うようだが、このチームは成長していくことが目標で、集まれない期間があるとタイミングがズレてしまったりするので、こういった準備期間があると違うなと感じる。特に近代のサッカーでは、ポジションが1メートル前か後ろかで大きく変わってしまう。チームにもパフォーマンスには満足していると伝えたし、まず中央を固めてアグレッシブに行く、攻撃の際にはオフ・ザ・ボールの動きでインテンシティを高めて相手に迫っていくということをよくやってくれたとは話した。グアテマラ戦からそういう傾向は見えていたが、今日のほうがより良かったと思う。対戦相手を考えても手強い相手によくやってくれたと思っている。ゲームの内容を見ても、ポゼッションやセカンドボールを拾う確率であったり、中盤を制圧することはできたと思うし、サイドでもウチのほうがいい形を作れ、シュートの数、ゴールの数も上回っている内容だった。また、チームの精神というかリアクションがあったことがいいなと思っていて、ああいう形で失点をしてしまうと、ガクッときてしまうところがあったが、そこからよく立ち直ってくれた」

―組織の中で個人のプレーが出てきているが?
「そういうことは、どんどん積極的に仕掛けてほしいと思う。私が考える組織的サッカーは、そういった選手が力を発揮しやすいようにチームを整備するというもの。理論だけでいくと、サッカーは時にすごく簡単に思えることもあるがやってみるとそうではなく、コレクティブだけではダメで、個のクオリティがあるだけでもダメだということで、この両方がそろっていないといけないと思う。自分が受け持ったチームの選手が、いかにやりやすくサッカーができるかということをベースにチームを作っている。過去の成功体験はあるが、それが全く当てはまるということはない。このチームには、チームのメンツがいてクオリティがあるから、過去のことをそのままやるのではなく、チームのクオリティを生かすために組織的なサッカーをやっていきたい。この話はチームにもしたが、(リオネル)メッシなんかがいい例だと思うが、彼はバルセロナでは違いを生み出せる選手だが、アルゼンチン代表に入るとそこまでではないのか、それはなぜかという話はした。私のサッカーは、個のクオリティがないと機能しないと言える。また、私にとって大切なことは、1試合で7、8人がいいパフォーマンスを見せること。今日は7、8人ではなく11人が非常にいいパフォーマンスを出してくれたと思う。当然、一見して分かるような仕事、つまり派手な役者と、それを陰で支えている役者もいるが、全員がいい仕事をしてくれた」

―2試合連続で、最後の15分で3バックを試したが、一番何を目的にしているのか? 前回とは3人の並びが違っていた理由は何か?
「まず3バックをやる理由は、1つ目はここ数日のトレーニングでずっとやってきたことがある。2つ目は、今日の試合に関してガーナは最初、4−2−3−1だったが、あの時間帯になって2トップ気味にしてきたので3バックで対応しようと考えた。基本的には4−2−3−1のシステムでやっていこうと思っているが、新しいシステムにトライするのも悪くはないし、 中盤が4枚になってそれだけ厚くなるから、今後も試合で必要になるタイミングも出てくるかもしれない。選手たちには、1つを覚えたら引き出しにしまって、新しいことを覚えろということは言ってある。3枚に関しては、このシステムでは1センターバックと2サイドバックと表現するが、この3枚は真ん中もできるし、サイドに引っ張りだされての守備もできるということで、構成は誰がどこに入ってもできると思っている。1センターバックと2サイドバックであり、決して3センターバックと2ウイングバックのシステムではない。この3バックにする狙いは、ディフェンスをもう1枚欲しいという考えではなく、中盤や前線のラインにもう1人攻撃的な選手を置きたいという意図で使っている」

―このシリーズで新しい選手を何人も入れているが、新しい選手は融合しているか、それともまだ課題はあるのか?
「すごく良かったと思うし、彼らには満足している。トレーニングに入る姿勢も非常に良く、トレーニングの最中で見せる姿勢も素晴らしかった。時間には差があるが、このメンバーを全員使ってみて、試合の中でも彼らのパフォーマンスには非常に満足している。齋藤(学)に関しても最後の10分ほどプレーしたが、人生で一番大切な試合かの如く入ってくれ、そういう内容の試合をしてくれて非常に満足している。大迫(勇也)に関しても、試合終了のホイッスルが鳴ったタイミングで良い形の動き出しをしたが、ホイッスルがなったことで審判に怒りをあらわにした姿勢を見せた。そういうメンタリティはいいと思っている。時に行き過ぎのタイミングもあって、3−1で勝っている状況でスローインを急いで始めたりすることもあったが、負けているわけではないのだからと見ていたが、そこはもう少しマネージメントができればと思っていた。ただ、そういったスピリット、精神は非常にいい」

―ハーフタイムでどういう指示をしたのか? 後半の戦いぶりをどのように感じられたか?
「ハーフタイムには具体的に2つ指示を出して、1つ目はリードされている結果にとらわれ過ぎるなということ。2つ目はバランスを大切に戦っていこうという話をして、中央でより密集して人数を割いて、ボールを奪ってからインテンシティを高めて、オフ・ザ・ボールの動きを高めて、パスアンドムーブの動きで相手のディフェンスラインに仕掛けていこうという話はした。本当は、前半のところであれだけチャンスを作っていたので、決め切れと言いたかったが、そこはぐっと我慢した」

―ガーナのカウンターに対して、高いディフェンスラインを保てたのは収穫だったと思うが、守備陣全体での評価は?
「チームがコンパクトに保たれていたと思うし、ディフェンスラインの上下動のメリハリが良くなっていた。また前線の選手たちも、自分たちの守備のタスクをこなし、そういう意識を持ってくれたことでチームはコンパクトに保てただろうし、普段よりもダブルボランチが楽になったと思う。今日の試合は、相手のFWに速いメンバーがそろっていたが、それでもディフェンスラインを高く保つ、またチームとしてそういう意識を持つという絶好のテストの場になった。やはり勇気を持ってチームでトライをすればいい結果が生まれるということは、今日の試合で実感できたと思う。それだけチームがコンパクトになっていることで、相手の中盤がフリーで持てる時間は少なくなったと思うし、同時にウチのボールの奪いどころが高くなったという現象が出てきた。1つ課題を挙げるならば、ボールを 失った時にもっと少し早いタイミングで攻守に切り替えられればいいと思う」

―今回はウルグアイ戦に比べて準備期間があったが、その中で何を選手に伝えて、どれだけ達成できたと考えるか?
「この10日間で本当にたくさんのことができたと思っているし、チームとしていろいろ整理することができていたと思う。大切なのは、チームに優先順位をつけて、1つずつ植え付けていくというか、復習する作業ができたと思う。それが終わったあとに、詳細の部分に入っていけると思うので、ここ数日に関してはチームのフィロソフィーやコンセプト、戦い方、姿勢であったりをもう1度植え付けようかなというところだった。先ほど選手にも言ったが、まずは各々のクラブに戻ったら監督の指示をしっかり聞くようにと。ただ、同時に代表チームのやり方というものもしっかりと引き出しに閉まっておいてほしいという話をした。また、このチームに来たら、各々のクラブでやっているスタイルとは違うし、チームメートも変わるし、サッカーも変わるから、そういったことも忘れないでほしいということは伝えた」

「最後に、2020年の東京オリンピックが決定したことについて、この場を借りておめでとうと伝えたい。今日もたくさんのサポーターがこのスタジアムに駆けつけくれて、我々を応援してくれたことについても感謝をしたいと思う」

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