2013.09.09

8戦ぶり無失点の日本代表、ガーナ戦でも攻守のバランスは保てるか

本田(右)のゴールなどで日本代表がグアテマラ代表を下した [写真]=Getty Images

 実に8試合ぶりの完封勝利である。守備の崩壊と盛んに騒ぎ立てられ、多大なプレッシャーがかかっていたことは、容易に想像できた。FIFAランクでは93位と格下になるグアテマラ代表相手だったが、重圧を跳ね除けて無失点で抑えたことは、決して参考程度に捉えられるべきものではなかった。

 6月に行われたコンフェデレーションズカップや8月のウルグアイ代表戦の4試合で、13失点を喫していたことから、最近は日本代表を率いるアルベルト・ザッケローニ監督が会見に出る度に、守備への質問が相次いでいた。メンバー選出について疑問をぶつけられ、チームの方向転換の有無を問われてきた。

 ザッケローニ監督はかつて、「私は日本語を読めないので、新聞記事も読めない。だからマスコミからのプレッシャーは受けていない」と語っていた。とは言え、会見の度に直接繰り返される守備陣への追求に、さすがに少なくない重圧は感じていたはずである。周囲からのプレッシャーにさらされることで、チーム作りに影響が出てくる可能性もあった。しかし、ついぞ指揮官が揺らぐことはなかった。

 代表発表の席で「守備陣を本当に心の底から信頼している」と語った通り、西川周作や森重真人を試したが、守備の方針自体に従来との変わりはなかった。試合後は、「チームでのプレッシングがかなり効いていたところ、特に中盤のエリアでMFのラインがアグレッシブにいってくれたところは良かった」と称えるとともに、チームへ要求したことも明かした。

「このチームは楽しみながらプレーをしなければならないと、それをするためにも前線のメンバーからしっかりと守備のタスクをこなして欲しいと。前線のメンバーに具体的にどういう守備をして欲しいかという点は、相手をずっと追いかけ回して欲しいということではなく、適切なタイミングで適切なポジションでアプローチをしっかりと行って欲しいと」

 大量失点が続いていたこともあり、格下相手とは言え、チームの重心を後ろに置いても不思議ではなかった。しかし、指揮官はチームにこれまでと変わらぬプレーを求めた。前線からのプレッシャーがかかったことで、DFラインは必然的に高い位置に設定される。吉田麻也や森重が、グアテマラのFWに入る縦パスを幾度となくカットしていたことは、攻守でバランスの調和がしっかりと取れていたことと無関係ではないはずだ。

「相手がグアテマラということで、あくまでもFIFAランキング上では格下の相手だが、うまくこれから継続して格上の相手ともできるように期待している」と語ったザッケローニ監督をはじめ、試合後は選手の口からも8試合ぶりの無失点への安堵感よりも、10日に行われるガーナ代表戦を見据えた言葉が続いた。

 フル出場した吉田は、「まずは一歩、良い形ができたと思うので、ガーナは自分達より格上だと思うし、そういうチームに対して、相手が引いてこない相手に対してしっかり守備ができるかも大事になってくる。継続してやっていく必要があると思う」と口にして、ウルグアイ戦を欠場していた長友佑都は、「強豪相手にもできるとは限らないし、僕自身そんなに甘いとは思っていない」と語るとともに、危機感を付け加えている。

「ミスも多く、相手のチャンスは少なかったとはいえ、攻めている時の取られ方の悪さ、強豪相手だとゴール前まで持たれてシュートにいかれているなということが、正直多々あった」

 日本代表は様々な意見が突きつけられた中でも、従来通りに相手の攻撃を受けるのではなく、自らボールを奪いに行く姿勢を明確に打ち出した。調整試合やスパーリングとも表現されたグアテマラ戦だったが、ガーナ戦や今後の欧州遠征、引いてはブラジル・ワールドカップに向けても変わらぬプレースタイルを継続していくことを示唆する試合内容だったのではないか。

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