2013.08.15

コンフェデから4試合13失点…ザックジャパンは強豪相手の失点がなぜ止まらない?

今野泰幸
スアレスをマークする今野泰幸 [写真]=Getty Images

「一瞬のスキやミスが1つ2つ重なったり、寄せが少しでも甘くなったらやられてしまうというのはコンフェデ(6月のコンフェデレーションズカップ=ブラジル)で散々分かったこと。ウルグアイにもスキを与えない、ミスをしないことに尽きる。すごい難しいと思うけど、90分間徹底してやり続けるしかないと思います」

 14日のウルグアイ戦(宮城)を控えてザックジャパンが集合した12日、守備の要・今野泰幸(ガンバ大阪)は自戒を込めて守りのポイントを口にした。コンフェデで3試合9失点という守備の不安を露呈しているだけに、同大会で4位に入ったウルグアイ相手に前進の実感をつかみたかったに違いない。

 ところが、フタを開けてみると今回も失点の山。発端となったのが前半27分のフォルランの先制点だ。日本のスローインからゴディン(アトレチコ・マドリード)がボールを大きく前方へクリアし、スアレス(リバプール)が巧みに反応。吉田麻也(サウサンプトン)の背後を飛び出し、今野泰幸のカバーもかいくぐって中央へラストパス。これをフォルランが確実に仕留めたのだ。

「麻也はオフサイドだと思ったけど、俺は残っていた。そういう1つのポジショニングミスで簡単に裏を取られ、2人でスアレスとフォルランの2人だけで仕留められてしまった」と今野はライン設定の意思疎通にズレがあったことを指摘した。久しぶりに最終ラインに入った酒井高徳(シュトゥットガルト)も「いろんな状況が起きるので絶対にラインを上げられる状況ではない。相手がタイミングよく裏へ走ってきた時に上げても、サイドバックとしては合わないリスクが高い。監督からは麻也君が意図を持ってラインの上げ下げをするように言われているけど、合わなかったのは事実」と困惑しつつ語っていた。

 主に最終ラインを統率するのが吉田であるならば、彼には確実な状況判断が求められるはず。だがこの場面では、相手がゴールに向かって走っている時にラインを下げるというセオリーを選択せず、混乱の一因を作ったと言わざるを得ない。今年に入ってから3月のヨルダン戦(アンマン)、コンフェデのイタリア戦(レシフェ)と今回と彼は3度も勝敗を分ける局面でミスを犯している。もちろんボールを出させた前線やミスパスを繰り返した中盤など責任の所在は複数あるが、吉田にはせめて相手を必死で追いかけ、ゴール前で倒して阻止するくらいの気概を見せてほしかった。

 この1失点目から、負の連鎖が続く。2分後にはフォルランが目の覚めるようなFKを蹴り込んで2-0。後半も開始早々の4分、右クロスを吉田がクリアしたボールが不運にもスアレスに渡り、3点目をやすやすと奪われる。その後、香川真司(マンチェスター・U)が一矢報いたものの、ロドリゲスの折り返しに反応したゴンサレスの4点目で万事休す。本田圭佑(CSKAモスクワ)の直接FK弾も焼け石に水。まるでコンフェデ・イタリア戦の再現を見ているかのような結果と内容だった。

「一度やられるとガタガタと崩れるのはメンタル面? いや、実力不足が一番大きいと思う。これがアジアのチームだったら、ここまで負の連鎖は続いてない。やっぱり相手が世界ということで、重なった時には間違いなく失点につながりますね。簡単に1失点目をやられてプランが崩れてしまったし、焦りも出てきた。本当に悔しいです」と久々の地元での代表戦で不甲斐ないゲームをしてしまった今野は苛立ちを隠せなかった。

 この悪循環を断ち切るには、チームとしての意思統一を今一度、図ることが肝要だ。ラインをどういったタイミングや状況で上げ下げし、守備陣全体が連動して動くのかを細かい部分まで突き詰める必要がありそうだ。

「高いラインを保つのはいいんですけどミスをしないようにしないと。向こうの選手は失点に絡むチョンボはしない。タテパスや横パスをミスることは彼らもあるけど、失点に絡む直接のミスは少ない」と内田篤人(シャルケ)もコメントしていた。確かに最近の日本代表はボールのつなぎや一対一の対応、リスクマネジメントの部分などでイージーなミスが多すぎる。それを減らさない限り、安定した守りは構築できない。

 本田は「失点が多かったことよりも、自分ら攻撃陣が3点4点取れなかったことを反省した方がいい。あまり守備陣に対してネガティブなことは書かないでほしい」と失点に絡んだDF陣を庇った。が、ブラジル本大会まで時間的余裕は非常に限られている。メンバー1人1人がこの問題を自分なりに突き詰め、代表合宿が始まったら年齢や経験に関係なく議論するくらいにならないと、本当にチームは変わらない。そういう逞しさを今こそ身に着けてほしいものである。

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