2013.08.09

前田、中村憲ら常連組が外れた理由…選考から見えるサバイバルの焦点

前田遼一
ウルグアイ戦の代表メンバーから外れた前田 [写真]=FIFA via Getty Images

 14日のウルグアイ代表戦に臨む日本代表メンバーが8日に発表され、柿谷曜一朗、豊田陽平、青山敏弘ら東アジアカップに出場したメンバーから10名が選出された。

 いわゆる新戦力組が入ることによる可能性の広がりは多々語られているが、その一方で、前田遼一、ハーフナー・マイク、栗原勇蔵、酒井宏樹、乾貴士、細貝萌、中村憲剛ら、これまで常連のように選出されてきたメンバーが落選している。彼らはなぜ選ばれなかったのか。

 アルベルト・ザッケローニ監督は8日のメンバー発表の席上、選考に関する意図について次のように語っている。

「ここまで、いくつかの期間、ステージを設けてきた。その都度目標を掲げてきたと言える。一つ目はW杯予選を突破するために戦うこと。その目標を達成したグループでコンフェデレーションズカップまで戦い抜こうと決めていた。ここまでは当然結果を求められる戦いがずっと続いてきたが、ここからW杯本大会までの1年間は、やはりそこに向けていかに準備ができるかということになってくると思うので、また新しいステージに入る。(中略)今後も招集メンバーをいじっていくかもしれない」

 つまり、結果を第一に考えてきたW杯予選、その集大成であるコンフェデ杯を終え、ここからまた新しい競争が始まることを改めて明言し、メンバー固定化とさえ言われてきたこれまでのチームマネジメントの方法から大きく舵を切る、サバイバルレースの始まりであることを宣言した。

 中村憲や乾、細貝といった選手は、確かにこれまで常連のようにメンバーに名を連ねてきた。スタメンで起用されることはほとんどなく、常連の中でもサブに位置付けられてきた選手たちだ。ザッケローニ監督の中で、スタメン起用してきた選手たちを1番手とすれば、2番手、3番手の大きなグループが存在し、新しい選手を試していくという段になって、そこで入れ替えていくのは決して驚きではない。そこから手をつける以外なかったとも言える。

 そういう意味では、今回選ばれなかったといっても、サブの選手を入れ替えただけで、中村憲や乾に対するザッケローニ監督の評価が下がったわけではないし、彼らのW杯への道が絶たれたわけでもないだろう。乾や細貝に関して言えば、ベンチに座らせるために長距離移動させるのを回避する、という理由もあった。

 ザッケローニ監督自身も「招集メンバーを見ると完全に可能性がないのかと思われる選手もいるかもしれないが、そんなことはない。ベテランの選手、常連組の選手については、非常に信頼しているし、彼らの持っている力は計算できるので、それよりも新しい選手を試すために、こういったメンバーを呼んでいる」とフォローしている。

 となると気になるのが、前田の不選出だ。中村憲や乾と違い、前田は1トップのスタメン、ザッケローニ監督のファーストチームの中でプレーしてきた。サブの入れ替えというレベルではないインパクトがそこにはある。

 ザッケローニ監督は前田について、「コンディションが上がっていなかった時期がずっとあり、数日前に彼を見に行った時に、徐々に上がってきているなという印象を受けたので、もう少しそっとしておいてあげようと思った」と語った。不振にあえぐ磐田の中で、今季ここまで4ゴールしか挙げられていない現状は、確かに選考から外れてもおかしくない。ただし、ザッケローニ監督はこれまでもコンディションが上がっていない中で起用し、前田もそれに応え、例えばコンフェデ杯のブラジル戦でも途中出場で好プレーを見せた。得点こそないものの、ザックジャパンにおける1トップの貢献度という点で、前田の存在価値は揺るぎなかった。

 その前田を外してまでも、入れたい選手がいた。前田の評価が下がったのではなく、彼を外してまでも試したいと思わせた選手。すなわち柿谷と豊田の2人が、これから始まるサバイバルレースのオープニングアクトであり、主役となりうる存在であることは間違いない。まずはウルグアイ戦のスタメン表、その1トップの位置に誰の名前があるかが、最初の注目点だ。

文/田中亮平(サムライサッカーキング編集部)

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