2013.06.23

ブラジル、スペインら強国を上回る「覚悟」の必要性を改めて口にした本田圭佑

本田圭佑
本田圭佑は「もっと死ぬ気で、覚悟を持って取り組んでいかないといけない」と試合後、自分に言い聞かせるように記者に語った [写真]=Getty Images

 19日の2013年コンフェデレーションズカップ第2戦イタリア戦(レシフェ)でワールドカップ優勝4回を誇る大国イタリアと壮絶な打ち合いを演じ3-4で惜敗した日本。この積極果敢なアタッキングフットボールにブラジル国内のみならず、世界中から賛辞が寄せられた。この魅力的な戦いを継続し、待望の白星を日本へ持ち帰るのが、22日の最終戦・メキシコ戦(ベロオリゾンテ)最大のテーマだった。

 出だしの20数分間は悪くなかった。流れるようなパス回しから香川真司(マンチェスター・U)がメキシコのGKオチョア(アジャクシオ)と一対一になった開始5分の決定機、あるいは遠藤保仁(ガンバ大阪)のミドルシュートを岡崎慎司(シュトゥットガルト)がヒールで流し込みながらオフサイドと判定された11分の幻のゴールなど、得点の匂いは確かに感じられた。イタリア戦で重圧のかかる中、PKを決めて先制点を挙げた本田圭佑(CSKAモスクワ)も前半25分、左の香川からリターンを受けて中央から強烈ミドルシュートを放った。惜しくもゴールにはつながらなかったが、キッチリと枠は捉えており、常に得点に貪欲にこだわる彼ら示唆らしさが垣間見えた。

 その後もこの大黒柱を起点に日本らしいサッカーが展開されるかと思われたが、徐々にペースを上げてきたメキシコが本田へのマークを一気に強めた。クサビが入ると2~3人の選手に囲まれるため、思うようにボールをコントロールできない。相手に奪われカウンターにつなげられる場面も少なくなかった。後半に入ってからはその傾向が一段と強まる。ケガ明けですぐ中2~3日の過密日程の大会に挑んだことで、目に見えない疲労が蓄積していたのだろう。足が止まり、仕事らしい仕事ができないまま、無情のタイムアップの笛を聞くことになった。

 今大会に入ってからほぼ無言を貫いてきた本田。イタリア戦の後も「正直、いい試合をしたとは思わない」などと言葉少なで淡々としていた。ところが、この日はこれまで蓄積していたものが爆発したのだろう。ミックスゾーンに現れるや否や、堰を切ったように10分以上も喋りまくったのである。

「コンパクトにやっている時は日本はすごいいいけど、間延びした時にずっと言っている個の差がどうしても出る。最後のところでタメを作られたりして、1点目みたいな失点をして、そこで流れが変わる。組織では戦えるというのは十分証明してきたと思うけど、やっぱり最後の局面とか試合を決定づけるプレーというのは少ない」と彼は強い口調で話を始めた。

 今大会の超ハードスケジュールでパフォーマンスの落ちた自分自身にも容赦なくダメ出しをした。

「そういう(日程など)を全てひっくるめて実力と呼ぶ。イタリアは中2日で勝ったわけだし、どういう状況でも勝つというメンタルも必要。それは所属チームのレベルもあると思う。自分自身を含めてもっとレベルの高いクラブ、リーグでプレーするべきだと思う。

 実際、ブラジル、イタリア、メキシコというチームに勝てるクオリティが必要。その上にはスペインがいるかもしれない。僕らは高められる。でも、もっと高められるといっても向こうも成長するから、競争に勝たないといけない。そういう強い相手を上回るには、どれだけの『覚悟』を持ってやらないといけないか。それがまだ足りない」と、彼は改めて強調したのだ。

 確かに、今大会を通してブラジルははるか上のレベルにいることが分かった。ユーロとワールドカップ3連覇中のスペインに至っては想像を絶する領域といえるかもしれない。そういう相手に勝たなければ、本田の言う「ワールドカップ優勝」など夢のまた夢だ。本大会までの残り1年間は少しの気の緩みも許されないと言っていい。

 本田自身もそれだけ自分をとことんまで追い込んでいくつもりだという。

「個人的にはシンプルで、どういうチームに行こうが、半年残留しようが、僕のやる練習は見えているつもり。自分が取り組んでいるものを、もっと死ぬ気で、覚悟を持って取り組んでいかないと。周りでサポートしてくれる人の力もすごく大事。『チーム本田』でも総力戦になると思っている」

 最高のサポート体制を作り上げ、信頼できる仲間とともに世界の頂点を狙い続ける意思を表明した本田。今夏の移籍が実現すれば、彼の飛躍の可能性はより広がる。そういう方向に進むことを期待して、今後のこの男の動向と変貌ぶりを注視するべきだ。

文●元川悦子

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