2013.06.15

【現地記者リポート】到着するまでも一苦労のブラジル…コンフェデ杯がついに開幕

日本時間16日早朝、ブラジルvs日本でコンフェデレーションズカップ2013の幕が開ける

 ブラジルは、遥か遠い。

 地球儀上で日本の真裏がブラジルにあたることから、位置関係的には日本から最も遠い国である。飛行機でも、日本からの直行便はない。日本から向かうとなればアメリカ経由か、ワールドカップ最終予選の最終戦をカタールのドーハで戦った日本代表のように、中東を回って向かうかに絞られるだろう。他には、ヨーロッパを経由していくことも考えられるが、いずれも、長時間移動は避けられない。

 ちなみに、今回は成田空港発でアメリカのアトランタ経由、ブラジリア着というルート。13日の午後4時に日本を発って、ブラジリアには14日の朝9時に着いた。日本の裏側になんと17時間で到着、と当然ながら、そんなわけはない。時差やら日付変更線とか何とかで、実際の移動時間は17時間なんかでは、全然収まらない。成田からアトランタまで12時間、アトランタからも9時間かかった。アトランタでは悪天候のために出発が3時間遅れたアクシデントもあったため、トランジットで8時間消費。結局、移動だけで29時間も費やすことになっている。得したように感じられる日付も、日本に帰る際に一気にツケを払わされる形となる。何しろ、今回は運良くアトランタからブラジリアに直行できたが、コースによっては最後のところに、リオ・デ・ジャネイロ経由でブラジリア着というパターンも十分あり得るので、そうなれば移動時間は更に伸びる。考えただけで嫌になってしまう。

 その上、お金とビザの問題がややこしく絡んでくるから厄介である。

 航空券はどんなに安くても20万円はかかり、ブラジルは南米諸国でも唯一、日本からの入国にはビザの取得が義務付けられている。ビザ取得には往復の航空券と、1カ月以内に発行された25万円以上の残高証明が必要。要するに、50万円近くを持っていないといけないわけだが、牛丼の並盛か大盛りかでもピーピー言っている身からすれば、そんな大金はどこをはたいても出てくるはずはない。何とか25万円分が溜まった時点で残高証明を発行して、そのお金ですぐさま航空券を購入。必要書類をブラジル総領事館に提出したが、既に残高はスッカラカンと、矛盾を抱えながらようやくビザ取得にこぎつけた。

 実を言うと、コンフェデレーションズカップでは観戦チケットを持つ旅行者やメディアには、往復航空券や残高証明の提出は免除され、来年のワールドカップでも同様の措置は取られる予定である。ただ、世界一の祭典には観戦チケットを持たないまま海を渡る者も予想される以上、通常のビザ取得はえらく面倒だということを頭の片隅に入れておく必要があるかもしれない。

 そして、“リアル北斗の拳”とさえ呼ばれた南アフリカをも凌ぐ治安の悪さも懸念材料となってくる。腕時計欲しさに腕をそのまま切り落とすという、都市伝説のようなエピソードも聞かれるが、外務省のHPに記載されているブラジルのスポット情報にも、拳銃を使用した犯罪例が列挙されている。とにかく、物理的な距離の他にも、金銭的、心理的な面でもブラジルは遠い存在と言える。

 ただ、いざブラジルに到着すると不安自体は消えないものの、比例するかのように期待感も増していくばかりである。

 ヨーロッパからは2008年と2010年のユーロ、2010年ワールドカップ制覇と、メジャー大会3連覇を成し遂げたスペインと、ポゼッションサッカーへの変貌を成し遂げた新生イタリアが参戦。中南米からはロンドン・オリンピックを制したメキシコ、南米とアフリカからは、ともに大陸を代表する伝統国のウルグアイとナイジェリアが出場。太平洋に浮かぶ小島ながらオセアニア王者に輝いたタヒチなど、参加国も魅力的な顔ぶれが揃った。チームや選手にとっても、運営組織やメディア、そしてサポーターにとっても、来年のワールドカップに向けたプレ大会であると同時に、各大陸の王者達が誇りと威信をかけて争うコンフェデレーションズカップ。世界一のサッカー王国ブラジルにアジア王者の日本が挑む一戦で、ついに開幕を迎える。

文●小谷紘友

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