2013.06.04

日本代表、W杯出場かけた大一番でザック監督の信頼に応えられるか

日本はオーストラリア戦で、ワールドカップ本大会出場を決められるか [写真]=足立雅史

 大一番を前にしても、アルベルト・ザッケローニ監督は選手への変わらぬ信頼を口にした。

「選手達が主人公で、これまで結果が出ていることは、選手達がよくやっているからだと思う」

 日本代表は4日に、ブラジル・ワールドカップ出場をかけたアジア最終予選でオーストラリア代表と対戦する。引き分け以上の結果で、5大会連続5回目の本大会出場が決まり、ホームでの出場決定となれば初となる。ザッケローニ監督は決戦を控え、「決勝戦前夜、前日という気持ち」と高揚感を明かす一方で、これまでと同様に選手へ厚い信頼を寄せる姿勢も示した。

 過去を振り返って見ても、ザッケローニ監督の選手への信頼は一貫していた。5月30日に行われ、0-2で敗れたブルガリア戦後でも、それは変わらなかった。

 ホームで完封負けを喫して、就任後初の連敗となったブルガリア戦では、試合終盤にザッケローニ監督は怒りを露わにしていた。前半のみの出場だった内田篤人が、「あんまり見ないような感じで怒っていましたけどね」と語ったことからも、尋常でなかった様子が見て取れる。

 ただ、ブルガリア戦後の監督会見では、様子が一変していた。日本語の挨拶とともに始まった会見では、「負けるのは好きではない」と何度も繰り返して、黒星を悔やむ様子も垣間見れた。一方で、「選手達はやるときはやってくれる。魅せてくれる時は本領を発揮してくれる」と、信頼も語っている。大一番直前の試合での黒星ということで怒り心頭かと思いきや、再び日本語の挨拶とともに終わった会見では、終始穏やかな様子だった。

 試合中の様子や内田のコメントなどからも、態度とは裏腹に、激しい怒りを抑えていたことは容易に想像できる。監督の中には、会見で怒りを露わにすることでメディアを通してチームを引き締めるような手法を執る監督も少なくない。ただ、ザッケローニ監督は逆に怒りを押し殺してきた。もちろん試合後のミーティングなどでは、雷を落とすことで奮起を促したこともあっただろう。ただ、ブルガリア戦後の会見で「不安だと思っていない」と言い切り、怒りの様子を感じさせなかったことは、推測になってしまうが、やはり選手との信頼関係を最重要に考えたからだろう。

 メディアを通して怒りを伝えることは、1つの手法ではあると思うが、面と向かって言われていない以上、選手が不安や不信感を抱いても不思議ではない。副作用は当然ながらあるはずである。常々、選手への信頼を口にするザッケローニ監督は、だからこそ大一番前の黒星直後でも、あえて穏やかな様子に努めていたのだろう。オーストラリア戦に臨むメンバー発表会見で発した「インテンシティ」という単語が、重要なキーワードと捉えられがちではある。ただ、チームの根幹をなしているポイントは、信頼というより本質的なことなのかもしれない。

 オーストラリアは5月27日からさいたま市内で調整を続けていることから、豊田からの移動もありブルガリア戦から中4日で試合に臨む日本よりも、ともすればコンディション面で上回る可能性はある。過去に幾度も激戦を演じてきた相手ということもあり、ホームと言えども厳しい戦いが予想される。不安に駆られる要素も少なくないが、大一番を前にして見守る側の心境としては、ザッケローニ監督が前日会見で語ったような心構えであるべきなのだろう。

「選手達には最大の信頼を持って臨んでもらいたい。選手達がいいパフォーマンスを見せてくれると、確信している」

 ザッケローニ監督が「現体制の日本代表にとって、大切な時が迫っている」と語った大一番である。選手達には、監督が絶えず寄せてきた最大限の信頼に応えるプレーぶりを期待したい。

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