2013.05.23

待望の新戦力、初招集の柏FW工藤壮人とはどんなプレーヤーか

ザックジャパンに初招集された工藤壮人[写真]=Getty Images

 日本代表に初招集された柏レイソルのFW工藤壮人。突如として脚光を浴びる形となったが、今シーズンから北嶋秀朗が背負い続けた伝統のエースナンバー「9」を託された若きストライカーの招集は、近年急速な成長を遂げてきた。

 U-12から柏レイソルの育成組織で育ち、U-15、U-18を経て2009年にトップチームへ昇格。同じく日本代表に選出された酒井宏樹(現ハノーファー/ドイツ)とは、U-15時代から昨シーズン途中までチームメートだった。

 プレースタイルは万能型だ。空中戦の強さや圧倒的なスピードといった強烈な武器を持つわけではないが、すべてのプレーを高いレベルでこなす。1トップでも2トップでも体を張ってボールを収めることができ、守備面でも献身的にチェイシングをし続けられる。動き出しのタイミングやディフェンスラインとの駆け引きも巧みで、何より少ないチャンスを決め切る決定力が光る。左右両足に加えてヘディングでのゴールも多く、多彩な得点パターンも特長だ。

 昨年はリーグ戦33試合で日本人3位となる13得点をマーク。今シーズンはリーグ戦第12節終了時点でトップの佐藤寿人(サンフレッチェ広島)に1点差の8ゴールを決めており、日本勢唯一のベスト8進出を決めたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)では、8試合5得点の大活躍を見せている。近年の成長度とプレー精度は、ともにJリーグトップクラスと言っていい。チームメートでキャプテンの大谷も「動きの質が高いし、ワンチャンスを生かせる選手になってきた。プレー精度も上がってきている」と高く評価する。

 スケールの大きなFWを好むザッケローニ監督だが、身長177センチと最低限のサイズはクリアしており、サイドアタッカーもこなすプレースタイルは、代表チームにフィットすることが予想できる。明らかに右肩上がりの成長カーブが、さらに角度を急にする可能性は十分にある。現在、これだけの決定力を持つストライカーは他にはいない。まさに最も旬な選手だ。

 今回の初招集を受け、工藤はクラブを通じて「日本代表に選ばれたことをうれしく、光栄に思います。レイソルのチームメートやスタッフに感謝の気持ちでいっぱいですし、レイソルの代表という誇りを持って、チームのため、日本のために精いっぱい戦ってきます」とコメントした。

 本田圭佑と岡崎慎司はチームスケジュールの関係で5月30日のブルガリア戦(豊田ス)には出場できないため、新戦力の起用に期待が高まる。「もっと怖い選手になりたい」と話す工藤壮人は、果たして日本代表入りでいかなる進化を遂げるのか。周囲の期待を上回るスピードで成長を続ける若きストライカーのグレートジャーニーは、まだ始まったばかりだ。

青山知雄(Jリーグサッカーキング編集長)

Jリーグ順位表

鹿島アントラーズ
64pt
川崎F
62pt
横浜FM
55pt
Jリーグ順位をもっと見る
湘南
80pt
福岡
68pt
長崎
68pt
Jリーグ順位をもっと見る
栃木
52pt
沼津
50pt
秋田
46pt
Jリーグ順位をもっと見る