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新天地に活躍の場を求めた細貝萌「ボランチで勝負したい」

移籍を決めた理由の一つとして細貝萌は、本職ボランチでの出場を挙げた

 21日、ドイツから帰国した日本代表MFの細貝萌が都内で会見を開催。2013-14シーズンよりヘルタ・ベルリンに完全移籍することを明かした。

「このたびバイヤー・レヴァークーゼンより、ヘルタ・ベルリンへ完全移籍することになりました。レヴァークーゼンは来季、チャンピオンズリーグもあるので移籍しようか自分でも悩みました。でも、自分の状況を考えた上で、今回移籍する決断をしました。レヴァークーゼンとは、あと2年契約が残っていて、レヴァークーゼンからも、ぜひ残ってほしいという声をかけてもらいましたが、自分のこれからや来年のワールドカップがある中で、自分が一番成長していくことを考えて移籍を決めました。レヴァークーゼンでの1年は自分にとって大きな財産となりましたし、自分が移籍したいとチームに伝えた時に、尊重してくれたレヴァークーゼンに感謝しています。ありがたいことに、他のクラブからもオファーをいただきましたが、ヘルタ・ベルリンが一番自分に合っていると思ったので、今回、ヘルタ・ベルリンへいくという決断を自分自身で下しました」

――2012-13シーズン、成長した部分、感じたことは?
「レヴァークーゼンのクラブの大きさ、選手の質も、近くでプレーすることで違いを感じました。その中で、中盤でプレーしている選手から刺激を受けましたし、彼らの優れている点を吸収することができました。自分の中ではすごく良い1年だったと思います。その中で、置かれている状況を考えた結果、移籍することが自分にとって一番だったと思いましたし、いくつかのクラブが声をかけてくれていました。その中で、最終的にヘルタ・ベルリンに決めたという感じです」

――自分の中で移籍を希望し、クラブに意思を伝えたのはいつ頃でしょうか?
「4月から話を始め、いろいろなクラブが興味を持ってくれているという話を聞きました。クラブに連絡があったことも聞いていますし、チームとミーティングをして、チームがどのように自分を評価してくれているかも聞きました。来年にワールドカップがあり、中盤としてより多くの試合に出場し、成長していきたいという気持ちが強かったので、自分の意思をチームに伝えました」

――最終的に伝えたのはいつ頃でしょうか?
「5月ぐらいですかね」

――ヘルタ・ベルリンが自身に合っていると感じた点について、具体的に教えていただけますか?
「アウクスブルクに在籍していた時の(ヨス・ルフカイ)監督が指揮を執っていることが大きな理由の一つです。日本からドイツに移籍してきた時に、ドイツ語が全く分からない状況の中で、自分の性格をわかってくれていて、自分にとってはすごくポジティブなことでした。今は監督ともドイツ語で会話をすることができますし、その時の苦労も知ってくれています。試合に出場できるかは監督が決めることです。自分のプレーが良くなければ試合に出れないことは当然ですし、良ければ当然使ってくれます。それはどこのクラブでも同じですが、その中でも1年と少しの間、一緒にプレーしていたことは大きいと思っています」

――実際にどのクラブからオファーがあったのでしょうか?
「正式なオファーをもらったのはフランクフルトです。他に興味を持ってくれていて、話をしたクラブもいくつかありました。

――新天地での目標を教えてください。
「今シーズン、レヴァークーゼンでは自分の思い描いているポジションでプレーできませんでしたし、後半戦に入って、一気に試合数が減ってしまいました。数多くの試合に出場したいですし、自分の力でポジションを奪っていかなければいけません。レヴァークーゼンに残ってプレーするよりも、中盤でプレーしたいという気持ちをわかってくれたヘルタ・ベルリンは、自分にとって魅力的でした。フランクフルトもヨーロッパリーグがある中で熱心に誘ってくれましたが、ヨーロッパリーグに出場できるという選択を消してでも、ヘルタ・ベルリンに移籍することは自分にとって価値があるものだと思いました」

――改めて、代表での意気込みを聞かせてください。
「選出されればしっかりとやりたいと思っていますし、ワールドカップ出場がかかっているので。ヨルダン戦ではワールドカップ出場を決めることができずに、日本代表として悔しい思いをしました。残り2試合、次のオーストラリア戦でしっかりと結果を残し、ワールドカップに出場することで日本のレベルは上がって来ると思います。その中で、日本代表の選手としていれる幸せを常に感じてプレーしていますから、チャンスがあればしっかりとやりたいですし、日本代表としての誇りを持ってプレーできればいいと思っています」

――中盤でのプレーにこだわっていると言わましたが、レヴァークーゼンでは左サイドバックでのプレーが多かったと思います。その点がもどかしいところでしたか?
「レヴァークーゼンでは前半戦で多くの試合に起用してもらいました(それも左サイドバックでしたが)。その時はどこのポジションでも全力でやろうと思っていました。練習でも右サイドや左サイドをやったりし、後半戦に入ってからは、ほとんどの練習で両サイドバックでの練習が続きました。練習でもボランチをやれない状況は、この先、自分が選手としてやっていく上で厳しいと感じました。結果論ではありますが、レヴァークーゼンでボランチとして練習している状況であれば、移籍していたか分からなかったと思います。練習を含め、1年間でボランチとしてプレーする機会が少なかったので、その点に関してはもどかしさを感じたことの一つですね」

――レヴァークーゼンから残留要請があったとのことですが、サイドバックでの起用を想定されているとのことだったのですか?
「基本的には中盤として考えているということは言ってくれましたが、そうは言っても1年間過ごし、中盤をやる機会がなかった悔しさがありました。レヴァークーゼンはチャンピオンズリーグに出場しますし、数多くの試合が組まれます。『そこで必ずチャンスがある』とも言ってくれました。しかし、練習でボランチをやる機会がなくて、ボランチとして途中出場することもありました。練習において、ボランチとして長い時間プレーできないことは厳しいと思いましたし。チームとしては、基本的に中盤として考えていると。もちろん、ヘルタ・ベルリンも中盤として考えていると言ってくれていますが、左サイドと右サイドができることも、監督、スポーツ・ディレクターは把握してくれています。チームのためになれば、そのポジションでやりたいと考えていますが、その中でも基本的には中盤での起用を考えてくれているということが、ヘルタ・ベルリンへの移籍を決めた理由の一つですね」

――中盤でのプレーの質を上げていく、ということの一つに、「日本代表が世界のトップクラスの相手と対戦する時に、今よりも中盤での守備力を求められるかもしれない」という際に、武器の一員になりたいという気持ちがあるのでは?
「そうですね。その気持ちも強いです。強豪国が相手になればなるほど、ボールを保持する時間が短くなります。その中で、守備をベースとした戦い方がこの先に出てくると思うので、そこで自分のプレースタイル、ストロングポイントを生かせると思っています。自分の課題は、攻撃面、前線への飛び出し、ボールポゼッションに関与することだと思います。その中でも、世界のトップクラスの国や選手を相手にした時に、『ボランチで勝負したい』という気持ちが一番強いですね」

――改めて振り返ってみて、レヴァークーゼンにおいて中盤で起用されなかった理由は、どのように考えていますか?
「レヴァークーゼンの選手は、ドイツ代表や代表に近い位置にいる選手がいますし、もちろん能力が高かったということもあります。自分に能力が足りない部分もあったと思いますが、最終的に決めるのは監督ですから、起用されなかったことに関しては、自分に足りなかった部分があったからだと思います。出場機会を求め、他のクラブでしっかりとプレーすることで、また成長していきたいと思っています」

――契約年数は何年ですか?
「4年契約です。複数年契約にしたいということを言ってくれていて、その中でいろいろ話し合いました」

――ドイツ以外からのオファーはありましたか?
「直接いただいたのはドイツ国内です。僕もドイツでプレーしたいと思っていましたし、ドイツから出る意思はありませんでした。ドイツのレベルはすごく上がってきていますし、ブンデスリーガのレベルの中でプレーすることは、自分の成長において重要であると思っています」

――アウクスブルクの時のように、2部から上がってきて戦うシーズンになります。
「1部に残留することは当然ですが、自分としてはもっと上にいけると思っています。フランクフルトも昇格1年目ながら上位にいるわけですから、上を目指してやりたいと思っています」

――実際に(ヨス)ルフカイ監督はどのような方ですか?
「アウクスブルクの時は、英語で話すことが多かったです。すごく選手の気持ちを分かってくれますし、良い監督の一人であると思います。アウクスブルクの時は、通訳がおらず、言葉で深いコミュニケーションを取ることができない中で、英語で会話をしていました。シーズン中にルフカイ監督と会った時、ドイツ語で話をしました。以前はできなかった会話ができるようになっているので、自分にとってはポジティブなことだと思っています」

――ドイツ語は学んだんですか?
「週に2回勉強していました」

――移籍を決断したのは、来年にワールドカップを控えていることも理由の一つですか?
「日本代表は、日本の代表選手ですからトップレベルでプレーする喜びを常に感じていたいですし、ボランチで勝負していきたいという気持ちがあります。そういうことも含めて、出場機会を求め、新たなクラブで自分の力でポジションを奪うことが重要だと思いました」

――4年契約ということでドイツにいる期間が長くなると思いますが、ご家族の方はどんなサポートやお声かけをしていますか?
「家族には決まりそうになってから伝えました。それまでは基本的には何もしゃべっていませんでした。昨日の時点で周りから『おめでとう』と言われましたが、先に自分から発表をしたいと思っていました。たくさんの知り合いが喜んでくれていますし、その中でしっかりと結果を残すことで、家族や友人など応援してくれている方に、プレーでメッセージを伝えられればと思います」

――前回の南アフリカ・ワールドカップは、どのような立場で見られていましたか? 同い年の本田(圭佑)や長友(佑都)が活躍していました。
「やはりオリンピックで一緒にプレーしていた彼らが活躍し、その後にビッグクラブへ移籍しました。彼らの成長をすぐ近くで見ていたので、「追いつきたい」という気持ちが強いです。今も年下で仲が良い選手でビッグクラブに所属している選手もいますし、代表に行くと日本人のトップクラスの選手が集まっています。多くの選手から刺激を受けますし、『自分も今のままではいけない』という気持ちにさせてくれます」

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