FOLLOW US

精神的な成長を見せた日本、4大会連続で世界の舞台へ/AFC U-16選手権

 来年UAEで開催されるU-17ワールドカップ出場権を懸けた、AFC U-16選手権の準々決勝が30日に行われ、日本はシリアと対戦し、2-1で勝利。4大会連続のU-17ワールドカップ出場を決めた。

 いよいよ迎えた準々決勝。勝てば4大会連続でのU-17ワールドカップ出場が決まる重要な一戦で、“96ジャパン”はシリアと激突した。シリアはグループDを無敗で通過。決して楽な相手ではないことは戦前から予想されていたが、やはり大一番は厳しい戦いとなった。

 日本は3-0で完勝した北朝鮮戦から、MF三好康児(川崎U-18)に代えてMF会津雄生(柏U-18)を起用した以外は、ほぼ同じスタメンで試合に挑んだ。だが、日本はいきなりアクシデントを迎える。ロングボールの競り合いで、中村文哉(G大阪ユース)が負傷。開始3分の出来事だった。吉武博文監督は急きょ、FW小川紘生(浦和ユース)を投入し、早くも交代のカードを切ることになってしまった。

 世界への挑戦権が懸かった大事な一戦でのいきなりのアクシデント。選手たちの動揺が危惧されたが、彼らは至って冷静だった。高いボールポゼッションで相手をいなしながら、FW杉本太郎(帝京大可児高)を中心に攻撃に人数をかけて行く。前半は完全に日本のペースで試合は進んだ。

 しかし、後半にまたもアクシデントが訪れる。66分に左サイドを突破されると、ライナー性のクロスがDF茂木力也(浦和ユース)の肩に当たったに見えたが、主審は何とハンドの判定。シリアにPKが与えられる。絶体絶命のピンチが訪れたが、このPKをGK林瑞輝(G大阪)が完全に読み切ってセーブ。グループリーグ第3戦の北朝鮮戦に続くPKストップで、チームを救ってみせた。

 守護神の奮闘に応えたい日本は、ここからさらに攻勢を強める。PKを止めて流れが日本に傾きつつある今が勝負所と見た吉武監督は、79分に動きが重かった小川に代え、俊敏性と突破力がウリのFW杉森考起(名古屋U15)を投入する。するとこの交代が見事に的中する。直後の80分、左サイドからのFKに杉森が頭で合わせ、待望の先制点を奪取。北朝鮮戦もこれで勢いに乗った日本は、その2分後に杉本がすかさず追加点を挙げ、一気にリードを2点に広げた。

 その後は、シリアの全身全霊をかけた猛攻に遭い、87分に1点を返される。防戦一方の後半ロスタイムには、右CKをドンピシャで合わされるも、これはゴールライン手前でDFが執念のクリア。ロスタイム4分を耐え凌ぎ、日本が2-1でシリアを下して、4大会連続のU-17ワールドカップの切符を手にした。

 開始早々の負傷者に微妙な判定でのPK、そして終盤のシリアのパワープレー。様々な苦難が96ジャパンを襲ったが、この大会で精神的に成長した彼らは、これらを乗り越え、歓喜の瞬間を味わった。

 激闘を制し、世界への挑戦権を手にした日本。今度はアジアの頂点を目指し、3日の準決勝でイラクと対戦する。

文・取材=安藤隆人

SHARE

LATEST ARTICLE最新記事

RANKING今、読まれている記事

  • Daily

  • Weekly

  • Monthly

LIVE DATA