南萌華がローマに加入 [写真]=須田康暉
日本女子代表DF南萌華が、イタリアのASローマ女子に加入した。
南は2021-22シーズン終了後の契約満了に伴い、三菱重工浦和レッズレディースを退団していた。浦和は今年5月21日、南について「欧州クラブと基本合意」を締結したことを発表し、同選手は翌日に行われたWEリーグ最終節日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦後のセレモニーでファンにお別れの挨拶を行っていた。
現在23歳の南は浦和の育成組織出身で、2017年にトップチーム昇格。2020年になでしこリーグ1部優勝、2021年に皇后杯優勝を経験した。また、2021-22シーズンから創設されたYogibo WEリーグでは19試合に出場し、昨季のリーグ戦ベストイレブンに選出された。
また、世代別の代表では2014年にFIFA U-17女子ワールドカップ、2018年にFIFA U-20女子ワールドカップを制覇。2019年になでしこジャパンでのデビューを飾り、これまで25試合に出場している。
南が加入するローマの女子チームは2018年に創設され、当時ローマを本拠地としていたクラブからライセンスを引き継ぐ形でセリエAに参戦した。2020-21シーズンにコッパ・イタリアを制し、初タイトルを獲得。2021-22シーズンのセリエAでは2位フィニッシュを果たし、今季の女子チャンピオンズリーグ出場権を獲得した。
南はローマ加入決定に際し、改めて浦和のクラブ公式サイトを通じてコメントを発表。クラブやサポーターへの感謝をつづった。
「改めまして12年間大変お世話になりました。昨シーズン最終戦の挨拶の時に13年間と言ったのですが、12年間でした。ごめんなさい」
「右も左もわからず浦和レッズレディースジュニアユースに入り、間近でレッズレディースの選手を見ながら育ち、私もいつかレディースの選手になりたいと自然と思うようになりました。ジュニアユースからはじまり、今まで一緒にプレーをしたすべての選手からたくさんのことを学び、成長することができました。私にとってはかけがえのない存在であり、出会えたことに感謝しています。中学、高校時代は家族との時間よりも、その時の仲間達と過ごした時間の方が長いくらい一緒にいました。そんな仲間達とレディースの試合をたくさん運営する機会をいただけて、試合を間近で観て、みんなで刺激を受けながら切磋琢磨する日々を過ごしました。そのような素晴らしい環境がこのクラブにはあります」
「レディースに昇格してからは、試合に出られず自分の力のなさに悩んだ時期もありました。しかしそんな時も一緒に頑張ってくれる仲間がいて、支えてくれる指導者やスタッフの皆さんがいて、温かい声をかけてくださるファン・サポーターの皆さんがいて私は頑張れました。だからこそ、試合に出られるようになってからは、試合に出られていない選手の分まで戦う気持ちでいましたし、このチームのために、応援してくださる皆さんのために、今までの感謝を表現しようと全力でプレーしてきました。たくさん負けたし、たくさん落ち込んだけど、それ以上に試合に勝ってチームのみんなと、ファン・サポーターの皆さんと喜びを分かち合う瞬間が大好きで、何度でも立ち上がることができました」
「この大好きなチームを離れるのは本当に寂しいですが、ここまで私を育ててくれたクラブへの感謝のおもいとこれからの女子サッカーの未来のために、浦和レッズで得たものを活かして新たなステップにチャレンジしたいと思います。海外にいってもレッズレディースの試合は必ずチェックしますし、辛い時はみんなの顔を思い出して頑張ります! チームを離れても浦和レッズのことはずっと大好きです」
「最後になりますが、これからも三菱重工浦和レッズレディースをよろしくお願いします! 皆さんの耳に私のニュースが届くくらい活躍できるように、海外でも自分らしく頑張ってきます。本当にたくさんお世話になりました。ありがとうございました!」
By サッカーキング編集部
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