FOLLOW US

「少女の目標になる選手に」 猶本光が考えるWEリーグ1年目への「責任」

2021.05.08

 2021年9月、日本初の女子プロサッカーリーグとしてWEリーグがスタートする。

“ディフェンディング・チャンピオン”として、WEリーグ初代女王の座を狙うのが三菱重工浦和レッズレディースだ。2020シーズンは14勝2分2敗と力を見せて優勝。そこに貢献したのが、ドイツ帰国後のシーズンとなった猶本光である。

 4月からはプレシーズンマッチも始まる中、現在のコンディションやWEリーグへの意気込みを聞いた。

インタビュー=小松春生
取材協力=アディダス

―――昨年はドイツから戻ってきての1年間でした。渡独前後で感じた変化はありましたか?

猶本 まず、レッズがやっているサッカーが変わっていました。その中で、ドイツで学んだことと、レッズのサッカーに適応することをうまくミックスできたシーズンだと思います。

―――現在のコンディションはいかがでしょう?

猶本 すごくいいですね。昨年末に皇后杯が終わった後も年明けから代表合宿やShe Believes Cupが予定されていた(新型コロナウイルスの影響で中止)ので、そこに向けての準備もあり、コンディションを落とさず、立ち上がりも早かったので、今はいい感じです。

―――ピーキングが早い感覚はありませんか?

猶本 シーズン開幕前の落ちた状態から上げて、落として新シーズンを迎えるという考え方もわかりますが、自分は常に成長するためにやっている意識なので、仕上がりが早い感覚はなく、むしろWEリーグが9月開幕であれば、そこまでにもっと成長できる、うまくなれるという考え方をしています。オフシーズンだから、という感じではないですね。オフシーズンにガーンとコンディションを落とすと、上げるところから始めないといけないですし、常に新しい自分でありたいと思っています。

―――WEリーグはプロリーグとしてスタートします。猶本選手はそこにどう関与していきたいでしょうか。

猶本 私はJリーグを見に行ったり、ボールガールをした中で、刺激をもらったり、「もっとこういうプレーをしたい」と目標を与えてもらいました。WEリーグになり、注目度が増すと思いますし、特にサッカー少女の目標となるようなリーグ、選手になっていかないといけないですね。

―――3月には27歳になりました。チームには若い選手もいて、後輩へのアプローチはいかがでしょう。

猶本 同じプロになるので、先輩や後輩はあまり関係なく、一緒に作り上げる仲間、高めあっていく仲間だと思っているので、そこに年齢は関係ないと思っています。

猶本 一方で、大前提としてピッチ上でのプレーで示すことも、大事だと思います。自分の経験を伝えることは大事ですし、(安藤)梢姉さんがやってくれているように、私たちもやるべきだと思っています。必要に応じて、話したりはしていますね。

―――最後に、WEリーグ開幕に向けてお願いします。

猶本 新しいリーグのスタートですし、大事な1年になります。私たちがいかにピッチでいいプレーを見せられるかが大事なのです。開幕までの数か月、しっかり準備をして、Jリーグのように続いていくリーグに、選手である私たちがしないといけないと思うので、責任を持ってやっていきたいと思います。


【COPA SENSE(コパ センス)について】

―――これまでCOPAを履かれてきて、感覚はいかがですか?

猶本 かなりフィットするので、気に入っています。フィット感には結構こだわりがありますね。フィットする感覚がないと気になっちゃいますね。履くことで馴染むといいますけど、フィット感は履いた時の「これはいける」という感覚でわかります。

―――フィット感がズレるといかがでしょう。

猶本 試合中など、切り返したときに、スパイクの中でズレたら、一歩遅れてしまうので、それがすごく嫌ですね。

―――猶本選手が履くモデルは『COPA SENSE』です。SENSEは感覚を意味しますが、試合で“感覚”が変わることはありますか?

猶本 昔はムラがありましたが、今は感覚を一定に保てるようになりました。経験、特に体の感覚ですね。ダメだった時、感覚がよくなかったときの原因、逆によかったときの原因を考え、積み重ねた結果だと思います。

―――ムラを是正していくためにノートをつけるなどしたのでしょうか?

猶本 昔はつけていました。何が原因かわからないので、いろいろ書いていましたね。それが財産になって、今は「これくらいやれば、最低これくらいのパフォーマンスは出せる」とわかるようになりました。

―――メンタル面の準備とフィジカル面の準備、どちらが大きいですか?

猶本 考え方、試合への臨み方などメンタル面も大きい要素ですが、体のコンディションニングは積み重ねですね。一週間の疲労度や、その疲労度によってどれくらい回復期間を作るか、そこからの立ち上げ方やトレーニング量、どういうトレーニングをするかは経験です。それも感覚の積み重ねですね。

SHARE

LATEST ARTICLE最新記事

SOCCERKING VIDEO