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なでしこ1位通過へ、W杯第3戦は若きエクアドル相手…GK福元中心のパス回しに注目

2015.06.16

エクアドル戦先発予想の福元を大々的に取り上げる現地紙 [写真]=金子悟

文=江橋よしのり

 FIFA女子ワールドカップ カナダ2015に出場しているなでしこジャパンは、カナダ・ウィニペグ時間の16日16時(日本時間17日6時)、グループリーグ第3戦を行う。

 対戦相手のエクアドルは、南米予選をドラマチックな展開で勝ち上がり、W杯初出場をつかみ取ったチームだ。その南米予選。1次、2次リーグをまたいで4連敗を喫しながら、最終戦でアルゼンチンに勝利。最後の1枠を争う大陸間プレーオフに望みをつないだ。そしてトリニダード・トバゴとのプレーオフ第2戦、0-0で迎えたアディショナルタイムに、FWキンテロスが値千金のゴールを挙げた。実はキンテロスは、予選参加のため欠勤することを職場から反対され続けていたという。本人と周囲が熱心に職場を説得した甲斐あって、エクアドルは悲願を遂げた。

 26歳の女性監督アラウス氏をリーダーに、平均年齢23歳で初めてのW杯に挑んだヤング・エクアドルだが、本大会では、カメルーンに0-6、スイスに1-10で敗れており、他国との実力差は明らか。なでしこは間違いなく勝利すると見てよい。

 なでしこジャパンの佐々木則夫監督は「決勝トーナメントでどこのポジションに入るかについては、やはり1位通過が開幕前からの目標ですので、しっかり勝って、自分たちの課題を克服して次のステージに行きたい。それが一番重要なポイントだと思います」と、会見で抱負を述べた。

 また佐々木監督はグループリーグの3試合で、できるだけ多くの選手をピッチに立たせることを臨んでおり、エクアドル戦には「GKは福元」と先発起用を明言した。

 足技に優れた福元美穂が起用されるならば、ここまでの2戦とは違ってGKがパスワークに参加することも可能になる。それについて福元は「エクアドルは1トップなので、CBと協力してボール回しに参加して、CBからサイドチェンジをするような展開をしたい。相手がカウンターを仕掛けてきて味方が後ろ向きでボールを持った時には、GKからはっきりボールを要求したいです」と、明確なイメージを語った。

 その他のメンバーは、「(1位通過すればグループ最終戦から決勝トーナメント1回戦まで)中6日空くことも考えられるので、主力を休ませるという考えはない」(佐々木監督)として、むしろレギュラー陣を固めて連携の強化をこの試合で図る考えを示す。そのうえで、これまで出場機会のなかったDF北原佳奈、MF田中明日菜、MF永里亜紗乃も起用されるだろう。

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