2012.07.28

なでしこ、決勝T進出への鍵は宮間と“18人の充実度”/スウェーデン戦

カナダ戦に続く2連勝を目指すなでしこジャパン

 体格面でなでしこジャパンに勝るカナダを初戦で退けたことで、グループ突破への展望は一気に開けてきた。なでしこは、スウェーデンとの第2戦に勝利すれ ば、直後に行われる同グループのもう1試合であるカナダ対南アフリカの結果次第で、3大会連続となる決勝トーナメント進出が決まる状況となった。

 FIFAランキングで日本の1つ下となる4位のスウェーデンには、過去の対戦では4勝2分け4敗と五分の戦いとなっているが、昨年の女子ワールドカップ の準決勝では川澄奈穂美の2ゴールもあり3-1で快勝し、6月に行われたスウェーデン招待では大儀見(旧姓 永里)優季の得点によりアウェーで1-0と勝利した。近年の戦いでは優勢となっているが、なでしこの苦手とするフィジカルの強さを持つことに加え、ス ウェーデン招待は終盤にゴール前に釘付けにされながら、何とか持ちこたえた末での勝利だった。オリンピック初戦でも、南アフリカを4-1と一蹴しているだ けに、厳しい戦いが予想される。

 ただ、気の早い話で、決勝トーナメント1回戦でアメリカやフランスとの対戦を避けるために、グループ2位での突破も視野に入れているとの報道もされてい るが、おそらくそれはないだろう。大会直前の19日に行われたフランス戦で0-2の完封負けを喫したことから一転して、カナダ戦の勝利で勢いを取り戻した だけに、自らそれを削ぐような戦い方はしないのではないか。

 その上で注意したいのは179センチのFWロッタ・シェリンで、快勝した南アフリカ戦でも2ゴールを決める好調ぶりを見せている。カナダ戦で相手のエー スであるクリスティン・シンクレアを抑えきったように、ディフェンスラインを下げ過ぎないことで相手をゴール前から遠ざけるとともに、ボールを持たれた際 には人数をかけて守れるかがポイントになる。

 そして、攻撃陣で鍵となるのは、主将の宮間あやだろう。

 宮間はカナダ戦では得点こそ挙げたものの、らしくないミスも珍しく目立った。澤穂希が復調し、阪口夢穂とともに中盤の底は盤石と言えるようになっただけ に、彼女が普段通りのプレーを見せればボールは落ち着く。カナダ戦で中盤に起用された川澄は、「相手はゴール前でガチガチに固めてこないし、中盤の選手も プレスバックしてこないから、バイタルエリアが空く。そこに飛び込んでいけたらいい」と語るが、澤や川澄らが積極的に前線に顔を出すためにも、パスワーク の中心となる宮間の出来に大きな期待が寄せられる。

 一方で、一抹の不安もある。

 なでしこのベースにあるのはパスサッカーであり、カナダ戦のように先制点を奪った場合は、前からボールを取りに来る相手をいなし、2点目に繋げることも できた。しかし、先に失点を許したときの戦いぶりはどうだろうか。フランス戦では、失点を取り返すことができないままに、0-2で敗れている。上記の川澄 のコメントとは裏腹に、大柄の相手がゴール前を固めてくるようなシーンに直面した時の戦い方には、いくばくかの懸念は残る。男子サッカーでも先制点を奪っ た日本が、前がかりになったスペインを相手に度々カウンターでゴールを脅かす場面が目立っただけに、否が応にも気になるところだ。

 カナダ戦では守備のリズムを崩さないことを意識して、交代のカードは大野忍から安藤梢への1枚のみにとどまった。だが短期決戦を乗り越える上での鍵は 18人のメンバーがいかにコンディションを高め、各選手に与えられた役割を遂行できるかにある。ビハインド時の対応、あるいは追加点を狙う状況はもちろん のこと、岩渕真奈らといったオリンピック初出場となる選手に場慣れをさせる意味でも、交代カードをどのように切るかが重要になってくる。

 18人がいかに充実度を高めていけるか。佐々木則夫監督の起用法に注目が集まる。

文:小谷紘友(サッカーキング編集部)

 

[写真]=Getty Images

 

Jリーグ順位表

サンフレッチェ広島
49pt
川崎F
40pt
FC東京
40pt
Jリーグ順位をもっと見る
松本
56pt
町田
53pt
大分
51pt
Jリーグ順位をもっと見る
琉球
35pt
沼津
32pt
鹿児島
31pt
Jリーグ順位をもっと見る