[写真]=宮地輝、鈴木颯太朗
■北海道コンサドーレ札幌 エースに代わる存在の登場に期待したいが
【プラス材料】
JリーグYBCルヴァンカップのプレーオフステージで横浜F・マリノスを相手に2試合合計4-2で勝利し、3大会連続となるプライムステージ進出を決めた。5月と6月に関して言えば、成績としても黒星はわずか「1」。しかも、その相手が川崎フロンターレだったことを考えると、非常に安定感のあるものになってきたと言えるはず。負けないチームになってきた。
前節の柏レイソル戦はDF岡村大八がJ1初ゴールを記録し、横浜FMとのルヴァン杯プレーオフ第2戦ではDF柳貴博が加入後初ゴールを記録するなど、DF陣も流れの中から得点できるようになっており、攻撃的なスタイルが色濃くなってきている印象だ。チームとして簡単に負けなくなってきているのはプラス材料である。
【マイナス材料】
ケガ人が復帰しつつあるものの、まだまだ離脱者が目につく状況だ。得点ランキングトップのFWアンデルソン・ロペスは今節も欠場が濃厚で、その他にもFW小柏剛やMF深井一希が欠場となる可能性が高い。
A・ロペスが欠場している中でも得点を奪えているとはいえ、ずば抜けた決定力を持つエースの欠場がマイナスであることに変わりはない。FWのポジションはもともと層が薄く、FWドウグラス・オリベイラとFWガブリエルは現時点ではまだ計算の立つ存在になっているとは言い難い。今後の活躍に期待が集まる選手たちではあるが、現時点ではまだバックアッパーという状況か。
序盤戦は得点力不足に泣かされたことを踏まえると、エース不在の中でも得点を奪いきれるかどうかは未知数だ。
文:totoONE編集部
■大分トリニータ 中断期間でベースアップに成功。相性の良さを生かせるか
【プラス材料】
前節のアビスパ福岡戦に勝利してリーグ戦の中断期間に入れたことは、選手や監督、スタッフのメンタル面を安定させた。中断期間中の天皇杯2回戦では格下のホンダロックを相手に苦戦したが、これまで出場機会の少なかった選手を積極的に起用してチームの底上げを図れたことはプラス材料だ。
中断期間中はバラつきのあった選手のコンディションを一定に整え、戦術浸透とともに攻守の切り替え、ボール保持者に対する寄せのスピードや強度など、ベースとなる部分も徹底した。2019年にJ1へ昇格してからの北海道コンサドーレ札幌との対戦成績は2勝2分と相性が良く、自信を持って試合に臨めるだろう。
【マイナス材料】
天皇杯で1年目のルーキーなど新しい力が台頭し、チーム内に競走意識が芽生えたものの、それは絶対的な選手がいないとも言える証拠。移籍ウインドウが開くまでの約1カ月間は現状のメンバーで戦うことを強いられる。戦力を補う戦術を落とし込んだが、絶対的な戦力差を覆すほどのものはない。厳しい試合が続くことは承知で、粘り強く戦っていくしかない。
FW長沢駿とMF町田也真人がここまで4得点と奮闘しているが、他の前線の選手の得点力は物足りない。シュート本数は開幕当初に比べて増えてはいるが、枠内シュート率は低いままだ。ゴールに迫る回数を増やしたり、枠内シュート率を上げるしかない。
文:totoONE編集部