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【清水vs名古屋プレビュー】7試合未勝利で降格圏が近づく清水…名古屋は指揮官の復帰で調子を取り戻せるか

2021.05.14

[写真]=兼子愼一郎

清水エスパルス 守備が安定するも、課題の得点力不足に改善は見られず

【プラス材料】
 勝ちきれない中でも守備が安定してきたのはプラス材料と言える。ここ5試合はすべて1失点以内で、直近3試合の失点パターンは第11節の湘南ベルマーレ戦が相手のスーパーゴール、第12節の大分トリニータ戦はCKのこぼれ球、前節の横浜FC戦もスーパーゴールと言うべき直接FK。被シュート数も3試合で13本と少ない。セットプレーでの失点を減らせれば、よりミゲル・アンヘル・ロティーナ監督らしい堅守となるはずだ。

 攻撃面では、得点こそ少ないが、横浜FC戦は前半だけで9本のシュートを放つなどチャンスメイクの質が上がっている。何かきっかけをつかめば、JリーグYBCルヴァンカップ第5節のベガルタ仙台戦のような「ケチャドバ」効果でゴールが量産される可能性もあるだろう。


 また、ケガで約2カ月離脱していた左サイドバックのDF片山瑛一が横浜FC戦で実戦復帰したのもプラス要素だ。

【マイナス材料】
 リーグ戦で7試合勝利がなく、その間わずか3得点という決定力不足が改善できていない。そんな中でリーグ屈指の堅守を誇る名古屋グランパスと戦うことが最大の不安材料だ。

 自分たちがある程度ボールを持てたとしても、そこから先の崩しの質という部分をかなり上げなければ、点を取ることは難しいだろう。そこは個人の能力や調子という面も深く関わってくる。最近はFW指宿洋史が調子を上げているが、その他に量産体制に入っている点取り屋がいるとは言えない。

 守備面では、決定機を作らせないという意味では良くなっているが、セットプレーからの失点が続いているのは気になるところ。名古屋はセットプレーからの得点がそれほど多いわけではないが、質の高いキックを蹴れる選手がいるので改善は欠かせない。

文:totoONE編集部

名古屋グランパス 指揮官の合流で完全復活へ。攻撃面の充実がカギを握る

【プラス材料】
 惨敗だった第21節の鹿島アントラーズ戦翌日の13日、4月30日に新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けて離脱していたマッシモ・フィッカデンティ監督が練習に合流。チームに指揮官という太い柱が戻ってきていることは、ここ5試合で3敗を食らった名古屋グランパスにとっては心強い。

 連戦の中で誰を起用し、どのような役割を与えるかという部分でも本来の流れが生まれれば、堅守速攻、手堅い名古屋の完全復活も望めるというもの。13日時点では清水エスパルス戦での采配が可能かどうか申請中とのことだが、何よりも大事にしている試合前の想定・準備にルーティーンが戻るだけでも選手たちの心理面には追い風も吹く。

 重責を担ってきたDF丸山祐市らのメンタルタフネスの回復、采配とプレーの両輪をフル稼働させて連敗阻止へと挑む。

【マイナス材料】
 先制点を取れば強いが、取られた時にはその強さに陰りが見える。鹿島戦で今季4度目となった悪循環に、DF中谷進之介も「そこが課題」と言いきった。裏を返せば、それは攻撃面での充実が不可欠ということである。いかにしてゴールを陥れていくかというところに守備の堅さ、ボールを奪える強さを直結するのかが喫緊の難題だ。

 FW柿谷曜一朗とFW山﨑凌吾はポストプレーは巧みでも、彼らをフィニッシャーとして使いきれていないのは明らか。攻守一体を標榜する中で攻撃に迫力が不足しているのは敗因のひとつと言える。

 リソースをもっと前に使っていく流れをチームとして生み出していけるかというのが、ここからの名古屋の見どころにもなってくる。

文:今井雄一朗

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