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清水のルーキー、鈴木唯人が堂々のJ1デビュー「“できる”感覚はつかめた」

2020.07.04

再開初戦で先発出場した鈴木唯人 [写真]=J.LEAGUE

 ルーキーらしからぬ、堂々とした立ち振る舞いだった。今シーズン、市立船橋高校から清水エスパルスに加入した鈴木唯人が、4日に行われた明治安田生命J1リーグ第2節の名古屋グランパス戦に先発出場し、プロデビューを飾った。

 中断期間中に故障者が続出したなかで巡ってきたチャンスだが、単に“運良く”出場機会をモノにしたというわけではない。中断期間に組まれた練習試合では、報道陣に公開されたジュビロ磐田戦(3月28日)、藤枝MYFC戦(6月13日)で2試合連続ゴールをマーク。「今日、スタメンだったことに対して特別な驚きはなかった」と本人が語るように、しっかりと結果を残したうえで、指揮官の信頼を勝ち取った。


「4-3-3」システムのトップ下で起用された鈴木は、「自分としては、試合の入りは良い形でできた」と振り返ったように、立ち上がりから豊富な運動量を発揮し、1トップの後藤優介や両サイドの金子翔太、カルリーニョスらと連動しながらゴールに迫った。9分には、中央の位置で前を向いてボールを受けると、すかさずミドルシュート。「やはりデビュー戦ということで、ボールを持ってからどんどん打っていこうと考えていた」と積極的な姿勢を見せた。61分に途中交代するまで精力的にプレーし、「“できる”感覚はつかめた」と手応えを口にした。

 高卒ルーキーを先発に抜擢したピーター・クラモフスキー監督は、「才能ある選手だと思っている。彼はここまでハードワークをして、出場機会を得るだけの準備をしてきた。今日も良いプレーをしていたと思う」と評価した。チームは1-2で敗れ、2月の開幕戦に続いて2試合連続の逆転負けを喫したが、今後も過密日程が続くなかで、鈴木の台頭は明るい材料だ。「結果を残さないと生き残れない世界。1試合1試合、結果にこだわって、1年をとおして5得点は必ず達成できるようにしたい」。新監督のもとで攻撃的サッカーへの転換を図る清水において、若きチャンスメーカーがチームを活性化させる。

取材・文=平柳麻衣

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