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【J再開コラム】あの頃嫌いだったサッカーが…|影⼭優佳(⽇向坂46)

2020.07.01

 こんにちは! ⽇向坂46というグループでアイドルをしている影⼭優佳と申します。東京都出⾝の2001年⽣まれ、19歳です。幼い頃からサッカーに触れ、最近はJリーグ各チームを紹介するブログを書くなどしています。皆さんが応援してくださっているおかげで、少しずつサッカー好きとして覚えてもらえるようになってきました。

 ところが、実は私にはサッカーが嫌いになってしまった時期があるのです。


 それは2009年、私が⼩学2年⽣のときです。当時、地域の少年サッカークラブに所属していたのですが、体格のいい男の⼦にヒザ蹴りを食らい恐怖を感じた私はいじけてしまい、その勢いでクラブを辞めてしまいました。

 沈んだ気持ちで家に帰りふとテレビを⾒ると、⾬のスタジアムで⾶び跳ねながら円陣を組む選⼿たちと、3連覇という⽂字が映し出されていました。

「私もこの⼈たちみたいに上⼿だったらいいのになあ」と、考えてもしょうがないことを羨望のまなざしに込めていました。

 それから10年ほど経って現在に⾄りますが、あのとき嫌いだと思っていたサッカーをいつのまにか⼤好きになっていました。なぜでしょう。いつから好きになったのでしょう。⾃分でもよく分からないのですが、気づいたらサッカー沼・Jリーグ沼にはまっていたのです。

 今回は⾃分のJリーグ愛を存分に語らせていただく企画とのことで、せっかくの機会ですので、私がJリーグにはまった理由を考察してみたいと思います。

 結論から⾔いますと、その理由を⼀つ挙げるなら、もともと好きだったアイドルとJリーグには共通する部分が多く、興味を持ちやすかったというところがあるのではないかと思います。お堅く⾔うならば「Jリーグとアイドルの親和性が⾼い」ということです。

 まず、Jリーグには様々な選⼿やチームが存在します。さらには多種多様な戦術や技が存在し、私たちはその中から⾃分が⼀番惹かれる選択肢を選んで応援することができます。いわゆる「推し」です。この多様性がたくさんの⼈を受け⼊れ、私のように⼀度サッカーを敬遠してしまった⼈を含め、どんな⼈でも楽しめる空間というものが成り⽴っているのだと思います。

 そして、サッカーはチームスポーツです。さらに⾔えば、Jリーグはチームとサポーターの⼼の距離が⾮常に近いのも特徴です。選⼿や監督だけではなく、クラブのサポーターやクラブが拠点としている地域の人たちなど、全員が優勝という⽬標に向かって⼀つになります。この無数の⼈々を巻き込んだ⼀体感と⽬標を達成したときの感動は、推しを応援し、推しの夢を⼀緒に追いかける姿を想起させます。

 このように、もともとアイドル好きという要素を持っていた私は、Jリーグに惹かれるべくして惹かれました。そして今では⾃分⾃⾝がアイドルになり、Jリーグの情報を⼀⽣懸命追いながら、毎週末の感動を⼼待ちに⽇々頑張って⽣きるようになりました。

 Jリーグは1991年に設⽴され、1993年に開幕しました。初めは10チームだった加盟クラブは年々増え、現在では56チームにもなります。加盟クラブが全国へと拡⼤するにつれて、Jリーグはまさしく「会いに⾏ける」ものとなっていきました。

 しかし今、私たちにはどうすることもできないスピードで「会いに⾏けなく」なってしまいました。また「会いに⾏ける」ようになる⽇が来るように、私たちファン・サポーターには何ができるのだろうと考えていきたいです。私の⽇常であり⾮⽇常であり、幸せであり⼈⽣であるJリーグが、私たちの⽣活のもとに帰ってきてくれたこの喜びを、⽀えてくれているすべての⽅への感謝と選⼿たちへの応援へと変換していきます。

――あの⽇の私が⾒たように、優勝の⽂字とともにテレビに映るチームはいったいどこなのだろうか――

文=影⼭優佳(⽇向坂46)

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