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Jリーグが京都に100万円の罰金処分…サポーターが不適切な旗を使用

2020.06.08

 Jリーグは8日、今年2月9日に行われた2020Jリーグプレシーズンマッチで京都サンガF.C.のサポーターがナチスドイツを連想させ得るデザインの旗を使用したとして、クラブに罰金100万円の懲罰を科すことを発表した。

 2月9日に行われた京都とセレッソ大阪によるプレシーズンマッチにおいて、京都サポーターがホーム側ゴール裏スタンドで人種差別主義を標ぼう・実践したナチスドイツの親衛隊が使用した、交差した骨の上にどくろが乗るデザインと酷似し、一般人に自然にナチスドイツを連想させ得るデザインを表示した旗を振っていたことが問題に。村井満チェアマンが裁定委員会に諮問し、罰金100万円の懲罰となることが決定した。


 また、懲罰理由については以下のように発表されている。

「京都サポーターは、2010年に本件旗と酷似した旗をその前年に振っていた者から譲り受け、2019年までほぼ全てのホームゲームで振っていた。その後、新スタジアムのオープンに合わせて本件旗を新調し(外見上大きな変更はない)、本件試合において振った」

「Jリーグは、FIFA及びJFAと連携しながら反人種差別の取組を進め、2017年に本件と同種の事案が発生した際にも各クラブに注意喚起を図ってきたが、京都は、横断幕などについては試合会場において不適切なものがないか目視確認していたものの、個別に旗のデザインについてまでは目視確認しておらず、本件旗が長期間にわたりほぼすべてのホームゲームで振られるのを結果として看過した」

 その一方で、サポーターが旗のデザインの意味を理解せず、差別的意図を有しないままに旗を振っていたことや、問題発覚後クラブがSNS等で事態の重大さを速やかに把握し、実行者の特定に至ったこと、速やかに謝罪し、再発防止のための啓発に積極的に取り組んでいることなどの酌量すべき事実があることなどから、懲罰を決定したという。

 懲罰内容の発表を受け、京都の伊藤雅章代表取締役社長はクラブ公式サイトを通じ、以下のようにコメントを発表している。

「サッカーに関わる多くの皆様に不快な思いをさせてしまいましたこと、また、誠実にルールを守り、純粋に選手、クラブを応援してくださっている大多数のサポーターの皆様にご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。当旗は2009年に制作されて以来、当人も違反とは気付かず、また、クラブとしても長年に亘り摘発することが出来ず、放置されてきました。今回の件を真摯に受け止め、今後はサポーターの皆様にもご協力をいただきながら、再発防止の徹底を行い、誰もが楽しめるスタジアムづくりに向け取り組む所存です。その一環として、啓発活動を徹底すると共に、掲出物の事前申請制度を設けてまいります。引き続き、京都サンガF.C.へのご声援を、よろしくお願いいたします」

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