[写真]=Getty Images、J.LEAGUE
【プラス材料】
まずは開幕戦をホームで迎えられることが好要素だ。昨季はホームゲームで強く、結果は9勝4分4敗。本拠地『ユアテックスタジアム仙台』に良いイメージがあるので、リーグ戦は勝利でスタートさせたい。
今回対戦する名古屋グランパスとは昨季、相性が良かった。リーグ戦は2戦2勝、ルヴァンカップは1勝1敗。しかも、カップ戦の勝利はホームで挙げたものだ。
今季加わった新戦力がチーム内の競争を活性化させていることもプラス材料。吉野恭平やパラは16日のルヴァン杯浦和レッズ戦でまずまずのプレーを見せた。そして、今節の大きなプラスになりそうなのが、同じく今季加わった赤﨑秀平。昨季まで所属していた名古屋との“古巣対決”になるため、モチベーションは高いはずだ。新エースに名乗りを上げるゴールが期待される。
【マイナス材料】
リーグ戦開幕前のルヴァン杯での黒星が最大のマイナス材料。浦和とのアウェイゲームに臨んだ16日の試合は、シマオ・マテら昨季の主力メンバーが先発したものの大量5失点で敗戦。新チームでの守備構築を進めている途中とはいえ修正が必要だ。
攻撃陣に負傷者が多いことも苦しいところ。注目の新戦力であるイサック・クエンカは、右膝の手術を行って全治6カ月の長期離脱を余儀なくされた。得点源として期待される長沢駿やアレクサンドレ・ゲデスといったセンターフォワードもピッチに戻れておらず、代わりに出場する選手はその穴を埋めなければならない。
また、J2での経験が豊富な木山隆之監督だが、J1開幕戦は初めてということも気がかり。カップ戦は出だしでつまずいたものの、リーグ戦は白星スタートで勢いをつけられるか。
文=totoONE編集部
■名古屋グランパス 最前線のバックアッパー不在が懸念材料
【プラス材料】
1週間前に行われた今季の初陣、ルヴァン杯開幕戦は鹿島アントラーズを相手に1-0で勝利。チームは幸先の良いスタートを切っている。
マッシモ・フィッカデンティ監督のもとで構築されてきた2020年の戦い方は、攻守両面でアグレッシブに、かつシンプルに敵陣へと攻め入る活動的なスタイル。やや堅さが出た前の試合は、マテウスの超絶FKで奪ったリードを守り抜く堅実さも見せた。
リーグ開幕戦はアウェイゲームということもあり、勝ち点優先の思考回路で準備するところはあるだろう。ただ、あくまでも狙うのは勝ち点3と開幕戦勝利でスタートダッシュを決めること。カップ戦で慣らし運転を終えたチームは、阿部浩之を中心とした2列目のタレントたちの突破力を生かして攻撃的な試合展開で仙台撃破を目論む。
【マイナス材料】
相次ぐ負傷者の影響でチームマネジメントの部分が序盤戦のネックになってきている。
キャンプ前に長谷川アーリアジャスールが、18日には太田宏介がともに足の骨折で長期離脱を余儀なくされ、他にも主力でいまだ別メニュー調整の選手が数名いる。その中で吉田豊や山﨑凌吾は開幕に間に合わせてきたが、まだまだ万全とは言えず実戦では交代策の準備が欠かせない状態だ。
特に山崎が入る最前線は、ジョーが負傷中ということで、控えに同じようなタイプの選手がいない。彼らがいる時といない時では戦い方を少し変える必要があることをフィッカデンティ監督も明言している。そのプランがスムーズに遂行されるか否かも、勝敗を左右する重要な要素となるだろう。
文=今井雄一朗