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イニエスタが語る盟友とのラストマッチ…最も大切なのはユーロ連覇やW杯優勝ではなく…

2019.08.21

イニエスタがトーレスとの思い出について語った [写真]=吉田孝光

 ヴィッセル神戸に所属するMFアンドレス・イニエスタが21日、明治安田生命J1リーグ第24節、アウェイのサガン鳥栖戦を前に合同インタビューに応じた。

 会見の冒頭、3-0と勝利を収めた前節の浦和レッズ戦について「長いプロセスの中の1つの結果だったと思います。チームとして選手に最適なシステムやスタイルをシーズンの最初から模索してきました。良いゲームをするための選手が揃っているけど、試合に勝つためには選手個々がベストパフォーマンスを出さないといけません。それが先日の試合ではできた。その前も引き分けが2試合続いていたけど、良いサッカーはできていました。その流れの中で結果が出たと思います」と手応えを語った。


 イニエスタは浦和戦で勝利を決定付ける3点目のPKを決めた。チームも自身も結果を残し、重要な試合を迎えようとしている。鳥栖に所属するFWフェルナンド・トーレスの現役ラストマッチだ。イニエスタは、「次の試合は神戸にとっても相手にとっても重要な試合になると思います。リーグ戦の順位もありますし、残りの試合はハングリーに全ての試合に勝つ。もちろん難しいことではあるけど、そういう姿勢で挑むべきだと思います。次の試合も自分たちが良いサッカーをしないと勝てないということを忘れずに、浦和に勝ったからといって鳥栖に勝てるわけではない」と、あくまで勝負にこだわる姿勢を示しながらも、盟友の引退について語った。

「彼にとっては重要な試合になるし、サッカーは何が起こるか分からない。彼の引退試合を日本で対戦相手として戦うというのは本当に不思議な出来事だと思います。トーレスにとって素晴らしい試合をしてほしいけど、結果としては神戸が勝てれば最高。スペイン代表では一緒にすごいことを達成してきた。ユーロを2回優勝したし、ワールドカップも優勝した。そういう結果も大事だけど、何より彼との友情や彼の素晴らしい人間性を大切に受け止めています」

 2人は同い年で代表ではアンダーカテゴリーから互いを知る仲だ。スペイン代表として共にプレーし、数々の栄冠を手にしてきた。2008年にユーロを制すると、2年後の南アフリカW杯では母国を初の世界王者へ導いた。さらに、2012年にはユーロ連覇を達成し、3大会連続で国際タイトルを獲得した。クラブでもプロデビューから長年に渡りヨーロッパのトップレベルでプレーを続けていたが2018年、イニエスタは神戸に、トーレスは鳥栖に入団。正真正銘のトッププレーヤーのJ参戦は大きな話題となった。そして、23日の試合でトーレスは現役生活を日本で終えようとしている。

「彼はサッカー界における模範的な存在だし、全てのチームで結果を出してきたし、愛されてきた素晴らしい選手だと思います。彼の最後の試合がヴィッセル神戸で、自分の相手だということは本当に喜ばしいことだと思っています」(イニエスタ)

 世界中のサッカーファンが注目するであろう一戦は23日、駅前不動産スタジアムで19時30分にキックオフを迎える。

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