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G大阪、怒涛の2018年は9位フィニッシュ! 「入り」の重要性を痛感…来季こそ“奪還”を

2018.12.01

宮本監督はチームを立て直し、J1残留に導いた [写真]=J.LEAGUE

 2018年はガンバ大阪にとって怒涛の1年だった。レヴィー・クルピ監督を新たに招聘し、“攻撃的フットボール”の復権を目指したが、開幕から公式戦4連敗。その後も結果が伴わず、J2降格が現実味を帯び始めた7月、宮本恒靖が指揮官に就任した。

 結果的にこの決断が功を奏した。夏加入組の小野瀬康介、渡邉千真も早々にフィットし、9月1日に行われた第25節の川崎フロンターレ戦から破竹の9連勝。J1残留のミッションをクリアし、一桁順位の9位で今季を終えた。


 自信を完全に失っていたチームを立て直した宮本監督の手腕は見事だった。早くも来季が待ち遠しいファン・サポーターも多いことだろう。しかしながら、クラブ新記録となる10連勝を懸けた臨んだ柏レイソル戦は2-4で敗れ、リーグ戦では10試合ぶりの黒星を喫した。「自信はあったし、プレッシャーもなかった」と守護神の東口順昭。「相手が勢いを持って入ってきた中で受けてしまい、そのままズルズルと行ってしまった。前半、後半の開始直後に失点すれば厳しくなってしまう」と反省の弁を述べた。今節の柏戦と今季序盤を重ね合わせながらこう続る。

[写真]=J.LEAGUE

「入りが良くないと苦しくなる。今のJリーグはどのチームが優勝しても降格してもおかしくない。そういう時代だと思うので、シーズンの入りは今季特に学んだことです。毎試合全てにおいて相手を上回るサッカーができないと簡単には勝てないということも学びました。そこは来季につなげて、出だしからしっかりとやっていきたいと思います」

 今季はゲームキャプテンに抜擢され、全試合フルタイム出場を達成した三浦弦太は「来季につながるサッカーが少しずつできるようになってきた。キャンプでいい準備をして、立ち上がりからしっかりと連勝していけるようにしたい」と語った。東口同様、“入り”の重要性を痛感しているからこその言葉だった。

 振り返れば苦悩も多かったが、序盤の低迷はまた新たな「学び」になったことだろう。また高宇洋や高江麗央、中村敬斗ら次世代のガンバを担う選手たちの成長も今季の収穫の一つだ。宮本監督も「積極的な姿勢でいろいろなプレーを見せてくれた。来年につながるものはたくさんあった」と若手選手たちを評している。

 Jリーグを代表するビッグクラブであるガンバにとっては不本意な2018年だったかもしれない。ただ、9連勝でJ1残留を達成できたことは紛れもなくガンバの力であり、いい“入り”さえすれば優勝争いを繰り広げられるだけのポテンシャルは持っている。東口は「今のメンバーだったら優勝できるという自信はある」と断言。「(9連勝は)もっとチームを良くしたいという欲を持ち続けた結果。上を目指すために個人、チームとして成長していければ」とさらなる進化を誓う。

 来季こそガンバが『いるべき舞台へ』――。そして『奪還』を目指す。

By 三島大輔

サッカーキング編集部

サッカーキング編集部所属。 週刊J2&月刊J3 MC。Jリーグ&ブラジルサッカーウォッチャー。

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