J2は残り3節となった [写真]=J.LEAGUE
例年通り、最後の最後までもつれ込む展開となった明治安田生命J2リーグ。J1昇格の可能性を残すのは、3位FC町田ゼルビアを除く上位6クラブに絞られた。J1への切符は3枚、果たしてどのクラブがJ1昇格を勝ち取る結末になるのだろうか。ここまでの成績、そして今後の対戦予定とともに、残り3節を展望する。
1位 大分トリニータ
今季の成績
22勝6分け11敗 72得点46失点…勝ち点72
今後の対戦予定
第40節 vs横浜FC(ニッパツ)
第41節 vsツエーゲン金沢(大銀ド)
第42節 vsモンテディオ山形(NDスタ)
前節は松本との首位攻防戦を制し、再びトップに踊り出た。最大の武器はJ2最多72得点の攻撃力だ。藤本憲明、馬場賢治、三平和司、後藤優介のFW4人がすでに2桁得点を達成。また三平がゴールを決めた試合は8戦全勝を誇るだけに、J1昇格に向けた“キーマン”と言えるだろう。上位対決となる第40節の横浜FC戦に勝利すれば、6季ぶりのJ1が一気に見えてくる。
2位 松本山雅FC
今季の成績
19勝13分け7敗 52得点34失点…勝ち点70
今後の対戦予定
第40節 vs東京ヴェルディ(サンアル)
第41節 vs栃木SC(栃木グ)
第42節 vs徳島ヴォルティス(サンアル)
6月から8月にかけて10勝と3ポイントを荒稼ぎし、首位の座を確固たるものにしたかと思われたが、9月以降は一度も連勝がない。特に第36節の愛媛戦、第38節の岐阜戦と下位に沈む相手に対し、ホームで2試合連続のスコアレスドローと勝ちきれていない。残り3試合のうち2試合がホームで行われる。J2屈指の熱いサポーターの声援を力に変えたいところだ。
3位 FC町田ゼルビア
今季の成績
19勝12分け8敗 57得点42失点…勝ち点69
今後の対戦予定
第40節 vsアビスパ福岡(町田)
第41節 vs愛媛FC(ニンスタ)
第42節 vs東京ヴェルディ(町田)
台風の影響で2試合が延期となり、終盤戦は過密日程を強いられている。アウェイ4連戦の初戦となった延期分の第26節・山口戦に勝利したが、以降は1分け2敗と勝ち点を伸ばせていない。J1ライセンスを有していないものの、町田の最終順位によってはJ1からの降格クラブ数やJ1参入プレーオフの組み合わせにも影響が生じるだけに、今後の命運を握る存在だ。
4位 横浜FC
今季の成績
18勝13分け8敗 57得点42失点…勝ち点67
今後の対戦予定
第40節 vs大分トリニータ(ニッパツ)
第41節 vsファジアーノ岡山(ニッパツ)
第42節 vsヴァンフォーレ甲府(中銀スタ)
第32節の東京V戦の黒星をきっかけに調子を落とし、一時は昇格戦線から脱落しかけたが、ここ4試合負けなしと再びエンジンがかかってきた。前節は17得点でチームトップスコアラーのイバを欠きながらも、敵地で徳島を下している。今節はホームに大分を迎える大一番。イバ、そして野村直輝と攻撃のキーマン2人が出場停止の中、首位食いとなるか。
5位 東京ヴェルディ
今季の成績
18勝13分け8敗 54得点39失点…勝ち点67
今後の対戦予定
第40節 vs松本山雅FC(サンアル)
第41節 vsカマタマーレ讃岐(味スタ)
第42節 vsFC町田ゼルビア(町田)
前節は3位浮上の可能性がありながらも、愛媛に追いつかれ1ポイント獲得にとどまった。残り3節の対戦カードは最も厳しいと言えるだろう。今節はアウェイで2位松本との一戦。讃岐は現在21位とJ3降格圏に沈んでいるものの、J2残留の可能性も依然として残している。そして、最終節は3位町田との“東京クラシック”。一筋縄ではいかない試合が続きそうだ。
6位 アビスパ福岡
今季の成績
18勝12分け9敗 56得点40失点…勝ち点66
今後の対戦予定
第40節 vsFC町田ゼルビア(町田)
第41節 vsロアッソ熊本(レベスタ)
第42節 vsFC岐阜(長良川)
第35節は大宮との直接対決を制し、ここから勢いに乗るかと思われたが、以降は1勝3分けと足踏みが続いている。失点数40はJ2でトップ4の数字だが、ここ2試合連続で複数失点。加えて、今節は岩下敬輔が累積警告で出場停止となる。町田は水曜日に未消化分の讃岐戦を戦っており、日程面ではアドバンテージがある。上位進出のためにも白星がマストだ。
7位 大宮アルディージャ
今季の成績
19勝7分け13敗 61得点46失点…勝ち点64
今後の対戦予定
第40節 vsツエーゲン金沢(石川西部)
第41節 vsモンテディオ山形(NACK)
第42節 vsファジアーノ岡山(Cスタ)
前節はホームで京都に敗れ、J1参入プレーオフ圏外の7位に転落した。勝ち点差が詰まっているとはいえ、1年でのJ1復帰に向けて、もう一つも落とせない状況だ。残り3節は全て順位が下のクラブと対戦するが、侮れない相手が続く。中でも要注意なのは金沢。第36節で好調だった徳島に3発快勝。前節は福岡と2-2のドローと粘り強い戦いを見せている。