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「上」を見据える清水、自信を胸に次節は『結果が全て』の“静岡ダービー”へ

2018.09.29

清水FWドウグラスは全得点に絡む活躍 [写真]=Getty Images

 今季のJ1は優勝争いよりも、残留争いが熱い。第27節を終了した時点でJ2降格圏の17位がガンバ大阪、J1参入プレーオフ圏内の16位が柏レイソル、残留圏の15位がサガン鳥栖となっているが、この3クラブはともに勝ち点「30」で並んでいる。勝敗はもちろんのこと、一つのゴール、一つの失点が後の運命を大きく変える展開になり得るのだ。

 清水エスパルスは前節、残留を争うG大阪にホームで痛恨の敗戦。アウェイでのFC東京戦を前に、ヤン・ヨンソン監督は「ケーキで例えるなら“土台”の部分。基本的なところをしっかりとやろう」と原点に立ち返ることを選手たちに求めた。


 待望の先制点が生まれたのは65分だった。左サイドでパスを受けたドウグラスが左足で強烈なシュートを放つと、GK林彰洋が弾いたボールを北川航也が詰めた。「トラップした瞬間、打つと決めていた」とドウグラス。積極的にゴール狙う姿勢が実を結んだ形だ。その後はFC東京の攻勢が続く中、カウンターの流れから獲得したPKをドウグラスが決めて勝負あり。敵地での白星、さらに完封勝利という結果を受け、ヨンソン監督も「今日は90分を通して、選手たちはよく闘った。評価したい」と満足気な表情。全得点に絡む活躍を披露したドウグラスは「予想通り厳しい試合になったが、2点目がいいタイミングで入ったことが勝利の要因だと思う」と胸を張った。

北川は今季9得点目 [写真]=Getty Images

 勝ち点3を積み上げた清水は暫定ながら9位に浮上。残留にまた一歩前進しただけではなく、いよいよ「上」も見えてきた。「どのチームもそうだと思いますけど、他会場の試合は気になります。ホワイトボードに今節の全結果が貼り出されるんですけど、選手はみんな見ていますね。ただ、下だけではなくて上も詰まっているので、上を見ていきたい(金子翔太)」

 次節はホームにジュビロ磐田を迎えての“静岡ダービー”。試合終了後、清水のサポーターは『NEXT DERBY 結果が全て』と書かれた横断幕を掲げた。「今日の勝ちでいいイメージでダービーに臨める」と白崎凌兵が自信をのぞかせれば、金子は「次のダービーは死に物狂いで勝ち点3を取りたい」と早くも闘志全開だ。連勝で「上」に行くか、それとも黒星で一歩後退となってしまうのか。清水にとって次節のダービーは今後の展開を占う重要な一戦となる。

By 三島大輔

サッカーキング編集部

サッカーキング編集部所属。 週刊J2&月刊J3 MC。Jリーグ&ブラジルサッカーウォッチャー。

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