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注目の一戦は浦和の圧勝!「今年一番のベストゲーム」ができた“二つの理由”

2018.09.23

満員の埼スタで浦和が快勝した [写真]=J.LEAGUE

 今季最多55,689人が集まった埼玉スタジアム、おそらくこのうちの数千人はルーカス・ポドルスキ、そしてアンドレス・イニエスタ(ともにヴィッセル神戸)のプレーを期待してやってきたはずだ。注目のイニエスタはケガの影響のため欠場し、ポドルスキは先発フル出場するも不発。ホームの浦和レッズが4-0と神戸に快勝した。槙野智章は「最初から最後まで主導権を握れましたし、4得点で完封勝利。今年一番のベストゲームと言ってもいいんじゃないかな」と胸を張る。

 勝因の一つは青木拓矢、長澤和輝、柏木陽介による“トリプルボランチ”だ。林健太郎暫定監督が率いる神戸は『3-5-2』の布陣を採用。インサイドハーフの長澤と柏木は、イニエスタの欠場により2列目に入ったポドルスキ、アンカーポジションを務める藤田直之の脇のスペースを徹底的に突いた。結果的に柏木は2アシストを記録。長澤はその柏木のお膳立てから待望の今季初得点と目に見える結果を残してみせた。


浦和レッズ

[写真]=J.LEAGUE

 この狙いについて、オズワルド・オリヴェイラ監督は「非常にレベルの高い神戸と対戦するということで、守備を安定させるためにトリプルボランチにしました。それと同時にアグレッシブに攻撃に行き、結果的に4得点を奪えました。神戸というタフな相手にこういったゲームができたことは喜ばしいですね」とコメント。長澤も「ピッチ内でコミュニケーションを取り合って、相手のやりやすいようにはやらせないようにということは意識していました」と充実した表情で振り返る。

 そして、もう一つの勝因はサポーターの存在だろう。サッカーではよく“サポーターは12番目の選手”というが、まさにその通りだった。ゴール裏に集まった浦和サポーターは90分間、途切れることなく声援を送り続け、選手たちと一緒になって闘っていた。その声援に勝利という最高の結果で応えた選手たちはこう語る。

「イニエスタ選手、ポドルスキ選手を見に来た人もいたと思いますが、少なくともいい思い出を作って帰ってほしいなと思っていました。4得点も入ったので、楽しんでくれたのではないでしょうか(興梠慎三)」

「チケット完売は昨年のACL決勝以来でしたが、レッズサポーターの声援は僕たちの実力以上のものを引き出してくれる力になります。この結果と内容はサポーターの皆さんの力があってこそです。ポドルスキ選手、イニエスタ選手のおかげもあったと思いますが、毎試合これだけ集まるくらいの質、結果を出し続けないといけないと感じています(槙野智章)」

 ポドルスキ、イニエスタを目当てにスタジアムまで足を運んだサッカーファンにとっては残念な結果だったかもしれない。しかしながら、今日という日を境に浦和レッズというクラブの“虜”になった人も間違いなくいるはずだ。

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