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【川崎vs名古屋プレビュー】川崎は7得点大勝の前節と同じスタメンが濃厚…連勝ストップの名古屋は“攻め勝つ”道を探る

2018.09.21

リーグ前節は大量7得点。鋭い出足で、川崎は札幌を粉砕した [写真]=Getty Images

川崎フロンターレ 日本代表MF守田の欠場で下田、田中らの台頭に期待

【プラス材料】
 リーグ前節は札幌に7得点と大勝。ここ数試合、どこか湿りがちだった得点力が一気に爆発した格好だ。フィニッシャーである小林悠だけではなく、阿部浩之、家長昭博、中村憲剛といった2列目のアタッカー陣が得点を記録したのは、チームにとっての好材料だろう。前節の試合後の中村は言う。「湧いて出るようなサッカーがウチのサッカー。人が前に出て行くのは大切。前に出て行かないと点は生まれない」。攻撃における推進力が戻ってきたのは、今後を戦う上でも大きかったと言える。今節も同じ顔ぶれで臨む見込みだ。

 今節の名古屋も、前節の札幌同様に攻撃的なチームだと言える。敵将を見ていれば、引いて守りを固めてくる相手ではないことは一目瞭然だ。前回の対戦では、セットプレーによる1-0での勝利となったが、複数得点での勝利といきたい。

【マイナス材料】
 リーグ戦に限れば、等々力では6試合連続無失点と完封が続いている。ただ今回の名古屋は難敵だ。得点ランキングトップに立つジョーを封鎖するのは至難の技だろう。様々なゴールパターンを持つ彼に仕事をさせないためには、そのホットラインを寸断すること。特に中盤の心臓であるE・ネットからボールを取り上げることが重要だ。いつもどおりにボールを握る展開で押し込みたい。

 チームにとって痛手なのは、前節欠場した守田英正が左ハムストリング肉離れで全治4週間と診断されたこと。要であるボランチが今節も不在なのは懸念材料だが、前節、加入後リーグ戦初スタメンを果たした下田北斗は初ゴールを記録。途中から入ったプロ2年目の田中碧もプロ初出場で初得点を記録。手薄になっているボランチの仕事がポイントになりそうだ。

文:いしかわごう

名古屋グランパス エースのジョーは早くも20得点の大台に到達

【プラス材料】
 チームの連勝は7で止まったが、彼らが自信を失っているかといえばむしろ逆である。3得点を奪っても4失点しては負けるという事実を突きつけられ、名古屋はさらに“攻め勝つ”ための道を探る。

 攻撃陣は早くも20点の大台に乗せたジョーが出場停止の1試合を挟んで7戦連続の14得点と依然として好調をキープしており、どんな状況でも得点は生まれる信頼感がある。今回は和泉竜司と前田直輝が両サイドの攻撃を担うことになりそうだが、突破力のある彼らは守備のリスクマネジメントとしても重要人物で、その動きと対面の相手との駆け引きは試合を左右する要素にもなってくる。

 優勝を争う強豪にして自分たちの理想を体現するチームとの対戦には挑戦者としての意識も強く、真っ向勝負で攻め合う展開になることは間違いなさそうだ。

【マイナス材料】
 マイナス面といえるのは前節4失点の守備陣が、前節で札幌から7得点を奪った川崎の攻撃にどこまで対応できるのかという点に尽きる。高さにものを言わせる相手ではないが、中央とサイド、速攻と遅攻を問わず速さのある崩しはリーグ屈指の破壊力。個々の局面での守備はもちろんのこと、多重的に仕掛けられる攻撃に対し、丸山祐市や中谷進之介の読みとカバーリングがどこまで働くかで戦況も大きく変わってくるだろう。

 サイドの攻防も注目点で、特に金井貢史が攻め上がった後ろをどうフォローするかは、今後の戦いにも大きく影響する課題の一つとなっている。守備が立ち直れるか、あるいは同じ轍を踏んでしまうのか。そういった観点が存在すること自体が今節のマイナス点と言える。

文:今井雄一朗

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