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【ライターコラムfrom福岡】日本代表初選出の冨安健洋に続け! アビスパ生え抜きの桑原海人と北島祐二が来季トップ昇格内定

2018.09.14

アビスパ福岡アカデミー出身選手として初めてのA代表選手となった冨安 [写真]=Getty Images

 森保一監督の初陣となったキリンチャレンジカップ2018で、A代表初選出を果たしたベルギー1部・シントトロイデンのDF冨安健洋。U-15からアビスパ福岡でプレーし、17歳でトップ昇格して2016年にJ1デビュー。今年1月にシントトロイデンへ移籍した冨安は、アビスパ福岡アカデミー出身選手として初めてのA代表選手となった。

「冨安は、アカデミーの選手たちのお手本。トミが各年代の代表に選ばれてチームに帰ってきたときは、必ず何かを持ち帰ってきて、トレーニングに還元していた。そういう話しを、今のアカデミーの選手たちに伝えています」と話すのは、アビスパ福岡アカデミーダイレクターの藤崎義孝さん。アカデミーでは「世界のスタンダードを肌で感じるために」(藤崎アカデミーダイレクター)、今月もU-11の選手たちがドイツ・チェコ遠征へ行くなど、積極的に海外との交流を図っている。冨安が高校卒業を待たずにプロになった17歳の頃から、海外でのプレーを見据えていたのも、自然な流れだったのかもしれない。


 そんな冨安の背中を追って、来季も下部組織から2名の選手がトップチームへの昇格内定を決めた。冨安のように、年代別代表に選出されているDF桑原海人と、プレミアリーグWESTで得点ランキング6位タイのMF北島祐二だ。13日には福岡市内の雁の巣クラブハウスで、トップチーム昇格内定記者会見が行われ、桑原は「1日でも早く試合に出たい」と、北島は「自分の存在をアピールできるように頑張りたい」と、それぞれ目標を語った。

来期のトップ昇格が内定した北島(左)と桑原(右) [写真]=新甫 條利子

 2人とも福岡出身で生粋のアビスパっ子。桑原は12歳から、北島は5歳から同スクールに通い始めた。運動量豊富で左利きのサイドバックとして活躍している桑原は昨夏、3週間のブラジル留学も経験。冨安がユース所属だった頃、そのサッカーに対する取り組み方を見て「真似したいと思った」という桑原は、冨安に続き「代表に入ってW杯の舞台に立ちたい」と夢を語る。また年代別の代表歴こそないが、狭いスペースでもカットインから積極的にシュートを狙う攻撃的MFの北島は、藤崎ダイレクターが「伸びしろある選手」と太鼓判を押す成長株。北島は冨安の代表選出に刺激を受け、「同じ練習場でサッカーをしていた選手が日本代表に選ばれ、自分も(代表を)目標にやっていきたいと思うようになった」と話す。

 アカデミー所属の監督・コーチは、藤崎ダイレクター(1998-2002年所属)を始め10人中6人が元アビスパ福岡の選手。冨安や桑原や北島も、アビスパから世界へ羽ばたき、日の丸を背負い、そしていつの日か、アビスパに帰ってきてほしい。地元のファン・サポーターは、きっとそう願っている。

文=新甫條利子

By 新甫條利子

大学卒業後、雑誌編集者を経て2005年よりフリーランスとして活動中。九州を拠点にサッカーほか、陸上など幅広く取材。1児の母としても奮闘中。

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