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【名古屋vs鳥栖プレビュー】4連勝中の名古屋はジョーの出場停止が痛手…鳥栖は島屋の加入で豪華フォワード陣の覚醒に期待

2018.08.17

徳島から鳥栖に加入した島屋(右)。中盤が強化され、フォワード陣も輝きを放ちそうだ [写真]=Getty Images

名古屋グランパス 丸山&中谷が存在感、守備の頑張りから勝機を見出す

【プラス材料】
 破竹の4連勝はもちろん偶然ではなく、選手たちの努力と奮闘の賜物。従来のパスサッカーの割合を減らし、自陣ゴール前での専守防衛からカウンターを仕掛けるスタイルを前面に押し出す戦い方は、ピッチ内で選手たちが試合の流れをくみ取って選んだからこそ力強い。

 その中心にいる丸山祐市と中谷進之介の存在感はチームにとってジョーに次ぐ重要性を持ち始めている。彼らの的確なコーチングとポジショニング、そして対人守備における高い能力は攻撃面での後顧の憂いを断つことにもつながり、名古屋の戦い全体に自信をもたらしている。次節も名古屋は守備の頑張りから勝機を見出すことになりそうだ。

【マイナス材料】
 4連勝の中で7得点の荒稼ぎだけでなく、前線の起点として規格外のプレーを見せているジョーが今節は累積警告による出場停止。これが何よりも大きなマイナス点だ。彼の“代役”を見込める人材はリーグ全体を探しても見つけることが難しく、違うアプローチでの攻撃を構成する必要が出てきている。空中戦良し、足元良し、ゴール前の決定力も抜群のエースストライカー不在をいかにして埋め、攻撃を充実させていくか。2日間のトレーニング期間で風間八宏監督の手腕が問われる部分でもある。

 もちろん課題は守備にもあり、4連勝の中でも6失点はやや多い数字。上り調子のチームにさらなる追い風を吹かせるためにも、無失点で90分を切り抜けたいところである。

文:今井雄一朗

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【プラス材料】
 リーグ前節は、上位を争う川崎に引き分けた。被シュート25本だったが、権田修一を中心に守り切った。放ったシュートはわずかに2本だが、攻撃力のある上位相手に無失点で引き分けたことは、今シーズンの残り試合を戦ううえでは、大きな自信と収穫を得た。「前線はクオリティが高い」(マッシモ・フィッカデンティ監督)選手がいるので、不用意な失点さえしなければ勝ち点を得ることはできる。負けていないことをポジティブに捉えるべきだろう。

 移籍ウィンドウが閉まる直前、中盤に島屋八徳(前徳島)を加入させた点もプラスの材料の一つ。豊かなスピードを武器に、トップ下や両サイドハーフをこなせる攻撃的ミッドフィルダーの加入は、フィッカデンティ監督に選択肢の幅をもたらすはずだ。

【マイナス材料】
 それにしてもゴールを割ることができていない。直近の3試合で、セットプレーからの2得点だけでは降格圏内を脱出するには心もとない。F・トーレスと金崎夢生というリーグ屈指のフォワードにすぐにでもゴールという結果が欲しい。試合ごとに連携は深まっているだろうが、相手がいることなので簡単にはいかないところ。

「(前節)引き分けで終わることができてうれしい」とトーレスはチームの勝ち点を優先させてはいるが、彼のゴールが本当の意味での“勢い”となるだろうから、期待せずにはいられない。

文:totoONE編集部

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