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【仙台vs広島プレビュー】仙台は昨季広島戦で1勝1分と負けなし…広島は「緩さ」生まれたカップ戦での逆転負けを糧に

2018.05.11

仙台にとっての大きな痛手は、広島から期限付き移籍中の野津田を契約により起用できない点だ [写真]=J.LEAGUE

ベガルタ仙台 攻撃の要・野津田が契約のため出場不可

【プラス材料】
 仙台は2014年のJ1第14節以来なかなか広島相手に勝つことができなかったが、昨年はJ1第22節で久しぶりに勝利。同年はリーグ戦2試合で1勝1分と、苦手意識は払拭できた。

 広島の高い守備力を相手に仙台の攻撃がどれくらい通用するかがポイントの一つになりそうだが、ここで好材料となるのが前節の湘南戦だ。前半は攻勢で、後半は守勢という展開だったが、どちらの時間帯でも得点して合計3得点。リーグ戦6試合ぶりの勝利となり、波に乗れそうだ。


 なかでも、湘南戦で2ゴールを決めたFW西村拓真が好調だ。スペースを突くランニングを生かし、広島のゴールをこじ開けることが期待される。

【マイナス材料】
 仙台の攻撃に復調傾向が見られる一方で、守備では5試合連続で失点していることが不安材料。試合間隔の詰まった連戦を考慮してメンバーの入れ替わりが大きいこともあり、守備の連係にはまだ改善の余地がある。

 特に、DF平岡康裕がJ1第8節の川崎戦以来負傷で戦列を離れているところが大きな懸念材料だ。今節でもまだ、ベンチ入りには間に合わない可能性の方が高い。

 そして最大のマイナス点が、MF野津田岳人を欠くことだ。広島から期限付き移籍をしているために、この試合には出場できない契約となっている。ここまでリーグ戦全試合にフル出場を果たしてきた攻撃の要の不在は痛い。

文:totoONE編集部

サンフレッチェ広島 エースのパトリックは得点ランク2位につける

【プラス材料】
 リーグ13戦で11勝1分1敗。34試合制になった2005年以来、類を見ない戦績である。13試合5失点という堅守も歴史的。決して特別な戦術を施しているわけではない。闘い、走り、全員で守り、全員で攻める。組織を崩さず、選手の強みを封じない。奇をてらわず、チームづくりの基本的な部分を高いレベルで構築したことが、この奇跡的といっていい進撃につながっている。

 堅守による「引き分け」ではなく「勝利」につなげている功績者の一人が、なんといってもFWパトリックだ。ここまで8得点はランキング2位で、PKは一つもない。試練のリーグ5連戦でも3得点と守備の堅さを勝利に直結させる働きをみせている。

【マイナス材料】
 ルヴァン杯のG大阪戦で2点を先行しながら、後半に3失点。要因はチームに巣くった「緩さ」であり、2点を先行したことからくる「油断」でもあった。城福浩監督はこの試合内容を厳しく見つめ、「(こういうプレーが続けば)サンフレッチェの根幹に関わる」と強い言葉で言い切った。

 試合内容の拙さに選手たちも衝撃を受け、DF馬渡和彰は「サッカー以前の問題」と言い切り、MF川辺駿は「ラインが低い。チーム全体として改善しないと」と構造上の課題も口にした。ルヴァン杯メンバーの成長なくして、今後の戦線は戦えない。仙台戦においても主力組は連戦による疲労も濃く、全員で戦わずして勝利はない。

文:紫熊倶楽部 中野和也

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