湘南戦でハットトリックを達成した [写真]=J.LEAGUE
なんとも“らしい”ゴールだった。
開始8分にアンラッキーな形から先制点を献上した横浜F・マリノスだったが、27分には「(オリヴィエ)ブマルが中にボールを運んできたのが見えたので、そこで受けて、トラップもうまくいったので、反転してシュートを打った」とブマルが運んできたボールをウーゴ・ヴィエイラがトラップからの反転シュートで同点に追い付いた。
しかし、当の本人に笑みはなかった。両手をかくジェスチャーをしながら「早く戻れ」とチームメートを促し、セットポジションに急いで戻る。「勝ちたい」思いが前面に現れていた。
直後の失点。そして、41分の3失点目。怒りなのか、闘志なのか。ヴィエイラは44分に続け様に2得点を決めた。
山中亮輔からのパスをユン・イルロクがつないで中央のヴィエイラへ。一旦ボールを止めて、しっかりと相手GKを見定めてから落ち着いて右隅を狙った。それでもヴィエイラは吠えていた。
続く3点目も同じ形から。山中から左サイドを駆け上がり、ダイレクトで中央のヴィエイラへ。またしても落ち着き払った様子で、右隅に流し込んだ。それでも「早く戻れ」と言わんばかりに右腕をグルグル回す。そして強めのタッチをチームメートをかわしながら、少しだけ笑みを浮かべた。
ヴィエイラがハットトリックを決めたのは、昨年の9月20日、サンフレッチェ広島と対戦した天皇杯4回戦以来のこと。さらに、この日のハットトリックでJ1得点ランキングのトップに立った。
「喜ばしいことですけど、リーグ戦でトップに立っているほうが嬉しいかなと思う。最近は(ゴールを)決めても、勝てない試合が続ているので、そこは残念だなと思っている」
それでも、練習の成果が結果に表れていることは自信につながっている。「FWなので、数少ないチャンスを決めることをしないといけない。数少ない中でボールを触った時は違いを出さないといけないと心掛けている」と力強く語った。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト