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【湘南vs広島プレビュー】湘南はDF杉岡がボランチで先発か…首位・広島はストライカーが調子上向き

2018.04.13

リーグ前々節の鹿島戦で、「中学以来」となるボランチを務めた湘南DF杉岡大暉 [写真]=J.LEAGUE

湘南ベルマーレ 前々節・鹿島戦の勝利を“原点”に

【プラス材料】
 1週間前の記憶はそう遠くない。ホームに鹿島を迎えたリーグ前々節、湘南は先制し、すぐに追いつかれながら、後半アディショナルタイムに決勝点を挙げ、2-1と劇的勝利を収めた。開幕戦以来となるリーグ戦白星は、各々90分をとおして集中力を弛まず、両ゴール前に熱を注ぎ続けた結果だった。体を張った粘り強い守備を含め、その戦いは自分たちの原点と言えた。

 この試合ではハーフタイムに退いたMF菊地俊介に代わり、U-21日本代表のDF杉岡大暉が後半ボランチを務めた。これまで左ウイングバックや左センターバックを務めてきた19歳にとって、「中学以来」と振り返るボランチでのプレーは、チームの戦いの幅を広げるうえでも、また東京五輪を目指す杉岡自身にとっても、ポジティブなチャレンジに違いない。


【マイナス材料】
 プラス材料で記したとおり、湘南は前々節の鹿島戦で今後の拠りどころとなる戦いを示した。だが、それから中3日で臨んだ前節の札幌戦では、相手の攻勢に粘り強く対峙しながらも後半アディショナルタイムに失点し、0-1で敗れた。

 メンバーが何人か入れ替わるなか、ボールを奪う守備から自分たちの時間帯を手繰り寄せ、ときに波状攻撃も仕掛けた。だがチャンスこそつくるも得点を決め切れず、奪ったボールを再び失う場面も少なくなかった。それでも守備に回れば身を挺し、枠を捉えることを許さなかったが、とりわけ後半はマイボールの時間が限られ、相手に押し込まれて最後にこぼれ球からゴールを奪われた。連勝はならず、攻守両面に課題を残す試合となった。

文:隈元大吾

サンフレッチェ広島 公式戦10戦負けなしを維持、懸念材料はCBの駒不足

【プラス材料】
 公式戦10戦連続負けなし。クラブ史上初となる開幕7戦連続負けなし。しかも、その中身が、10戦中引き分けがわずか2(リーグ戦1、カップ戦1)と高い勝率を誇り、失点も10試合でわずか3点(リーグ戦2点、カップ戦1点)。前節も、横浜FMに先制点を許しながら後半に3得点をあげて逆転勝利を収めるなど、ここぞという時の破壊力を持ち合わせていることも証明した。

 FWティーラシンが開幕戦以来のゴールを決め、FWパトリックが今季初の1試合2得点を決め3試合3得点と量産態勢に入るなど、ストライカーが調子を上げていることも心強い。前節は先発メンバーが6人も入れ替わった中での勝利で、選手層の厚みを改めて示したことも城福浩監督にとっては収穫だろう。

【マイナス材料】
 これほどの好調を示すチームにマイナス材料を探すのは難しいが、前節でDF丹羽大輝が負傷交代してしまったことは、痛い。左太もも裏を傷めたようで湘南戦でのチーム帯同は微妙。DF千葉和彦に続いてセンターバックの負傷者は2人目となり、丹羽の離脱が長期化すれば広島は深刻なセンターバック不足に陥りかねない。

 吉野恭平という人材がいるが、彼のリーグ戦での主戦場はMF。左サイドバックでプレーしているDF佐々木翔は中央もできる選手だが、彼をセンターバックに回すと今度はサイドバックの駒が足りなくなる。ハードな連戦中であり、どんなアクシデントが起きるかわからないのが現実だけに、丹羽の負傷が重くなければいいのだが。

文:紫熊倶楽部 中野和也

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