先制点を奪った家長昭博(右) [写真]=大木雄介
スコアレスで迎えた58分、大島僚太が右の阿部浩之にパスを送ると、ダイレクトで中に折り返したボールにファーで合わせたのが家長昭博だった。
「始めはサイドにいるけど、最後はゴール前に入っていくことを意識していた」とワンバウンドしてきたボールにタイミングをうまく合わせて左足で押し込んだ。ゴール後はピッチに倒れ込んで笑顔を見せたが、「前半にも阿部ちゃんからいいクロスが来たシーンがあったので、そこで決められたら良かったですけど」と決められなかったシーンを悔やんだ。
ダービーにふさわしい、白熱した試合だった。
先に主導権を握ったのはアウェイの川崎フロンターレだった。欠場した小林悠に代わってワントップに入った知念慶、左の阿部、右の家長を使いながら中村憲剛がリズムを作り出せば、ケガから復帰した大島が中盤の底からボールを散らす。今季、横浜F・マリノスが志向する“ハイライン”の裏を徹底的に狙い、前半だけで10本のシュートを放つなど、川崎Fは多くのチャンスを作った。
それでもゴールが決まらない。得意とするアタッキングサードで横浜FMの守備陣を横にズラしながらゴールに迫るが、飯倉大樹のスーパーセーブを前に何度も頭をうなだれた。
ようやく決まった家長の先制点だったが、その3分後に失点。「(前半に)多くのチャンスがあったのも事実。それを決め切れなかったのも事実ですし、それによって試合が苦しくなったのもある。今日は勝点3が取れた試合だった」と家長。チャンスで相手を上回った前半に決め切れなかったことが、結果的に勝点3を逃した要因になってしまった。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト