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【ライターコラムfrom神戸】ノエスタに続き練習場もハイブリッド芝に…ポゼッションの質は上がるのか

神戸は本拠地ノエビアスタジアムに続いて、練習場にもハイブリット芝を導入した [写真]=J.LEAGUE

「実家の横の公園の方がまし」。昨年、ノエビアスタジアム神戸の荒れたピッチに対し、あるアウェイチームの選手が怒りをあらわにした。節を追う毎に、まるでパッチワークのようにツギハギは増えた。ヴィッセル神戸のネルシーニョ前監督が「これではクリエイティブなサッカーはできない」と何度もこぼしたように、スタジアムのピッチ問題は長年の悩みだった。

 一見、表面は刈りそろえられ、整っているように見えた。だが、思わぬところでイレギュラーする。隣の公園なら凹凸が見える分、予測はできるが、見た目が綺麗な分、逆に予測が難しかった。時に、このイレギュラーが勝敗を左右することもあった。

 対策として導入されたのが、人工と天然をミックスしたハイブリッド芝。欧州などではすでにポピュラーだが、Jリーグでは初。過去の所属クラブでハイブリッド芝を経験しているルーカス・ポドルスキは、3月のホーム開幕戦前に「個人的には天然が好きだが、ハイブリッドにして耐久性が上がるならその方がいい」と話していた。

 天然とハイブリッドの違いは何か。小川慶治朗は「(ピッチが)濡れていると、ハイブリッドの方がよく滑るのかな……」という感想。スパイクも天然の時と同じものを履いているらしく、なんら遜色なくプレーできているという。

 ただ、小川が言うように、ボールの走り方には慣れが必要なようだ。3月のホーム開幕戦(清水エスパルス戦)では、予想以上にボールが走ったのか、神戸の選手が目測を誤ってミスする場面があった。吉田孝行監督は後日、「ホームチームだから事前に練習していたんですけど……」と苦笑いを浮かべていた。

ノエビアスタジアム神戸

ハイブリット芝が導入されているノエビアスタジアム神戸 [写真]=J.LEAGUE

 それから約3週間後の3月中旬、練習場にもハイブリッド芝のピッチが完成し、天然芝とハイブリッドの2つで練習を重ねていくことになった。この環境整備のメリットの一つが、チームビルディングの加速だ。

 今季からポゼッションサッカーにシフトした神戸にとって、イレギュラーしないピッチはある意味で最低条件。さらに、ハイブリッド芝特有のボールの走り方などに慣れれば慣れるほど、ホームアドバンテージも大きくなる可能性はある。つまり、サッカーの質の向上が期待できるわけだ。

 田中順也は練習場にハイブリッド芝ができたことで、「崩しのクオリティは上がると思う」と話す。練習場にハイブリッド芝のピッチができてから迎える初のホームゲームは4月11日の浦和レッズ戦。どんなクリエイティブなサッカーが見られるか、楽しみである。

文=白井邦彦


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