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【ライターコラムfrom金沢】J2初の開幕戦勝利。「結果を残す」MF杉浦恭平の強い意識が生んだ逆転劇

2018.02.27

J2開幕戦、先発出場したMF杉浦は62分に同点ゴールを挙げた [写真]=J.LEAGUE

 明治安田生命J2リーグ開幕戦。J2、4年目のシーズンに挑むツエーゲン金沢は、アウェイで愛媛FCと対戦し、2-1の逆転勝利を収めた。J2昇格以来、初めて開幕戦を白星で飾った。反撃の口火を切ったのはMF杉浦恭平。こぼれ球を逃さずに同点ゴールを挙げ、チームに勢いをもたらした。

 杉浦は今季在籍2年目を迎える。昨季は37試合に出場したが、「去年はちょっとした怪我が多くて、ちょっと(戦列を)離れてはまた戻ってという回数が多かったので、今年は一年を通して怪我せず、チームに貢献できるようにしないといけない」という。そのためにも「休むところは休んだけど、そんなにがっつり休んだわけではない。良い調子でキャンプに臨めるようにオフを過ごした」。オフ期間は休養を取りつつ、丸一日の休みはあまり設けずにジムなどで体を動かしたこともあり、充実したキャンプになったようだ。開幕の愛媛戦を控えたトレーニングでも杉浦は軽快な動きを披露。貪欲にゴール前へ進出し、チャンスに絡んでいた。

 杉浦が主戦場とするサイドハーフには、清原翔平、金子昌広、加藤大樹、宮崎幾笑など攻撃的な特徴を持つ選手が揃う。「各ポジションで競争がすごく激しくなった。みんなタイプは違うけど、すごく良い競争になっているので誰が出ても良いサッカーができると思う。前線とサイドは人数も多いので競争が熾烈。試合に出ている人が結果を残さないと、どんどん替わっていくと思うのでしっかりやりたい」。

 やはり、目に見える数字がアピール材料になるのは間違いない。「自分の中の意識を変える。もっとゴール前で仕事ができるように自分の中で整理をした。このチームは守備をサボってはいけないので、そこをベースに置きながらゴールに絡めるようにしないといけない」。杉浦といえば、「ボールを持って前を向いたときにどう攻撃に絡むかが自分のストロングポイント」と本人が言うように、“間受け”とそこから繰り出すパスが印象的なプレースタイルだ。ただ、「今年はパスだけではなくて、シュートなど決定的な部分を増やしていきたい」という言葉からも結果への強いこだわりが感じられる。

 早速、開幕戦で杉浦は“有言実行”の仕事を果たした。今シーズン、チーム屈指のテクニシャンは、技巧と結果の両方で見る者を魅了する。

文=野中拓也

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