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【広島vs札幌プレビュー】広島は補強と既存選手の成長がマッチ…札幌は新監督の就任で攻撃的なサッカーを志向

2018.02.23

札幌の前線でカギを握るのがイングランド人FWのジェイ。昨季リーグではチーム最多の10得点をマークした [写真]=J.LEAGUE

■サンフレッチェ広島 的確な補強と選手の成長で充実の戦力を保持

【プラス材料】
 補強と成長もあり、今の広島は誰が出ても闘えるレベルの選手が集まり、いわゆる「2チーム分」の戦力が存在する。

 たとえばセンターバックは、キャンプではDF水本裕貴が軸となっていたが、もう1人はDF野上結貴が主としてプレー。しかし、宮崎キャンプの途中からDF千葉和彦がコンディションをあげて巻き返し、さらにMF吉野恭平も良い内容のプレーでアピールを続けた。


 前線はFWパトリックとFWティーラシンという外国人選手を擁し、新加入のFW渡大生は宮崎での練習試合で2試合連続ゴール。また、FW工藤壮人については45分以上出場した練習試合全てでゴールを決めており(5得点)、ストライカーとしての本領を発揮している。

【マイナス材料】
 始動日が1月22日と遅かったこともあり、開幕節が100%のチーム状態ではないことが気掛かりだ。始動日の遅さは新監督就任前に決まっていたことでもあり、城福監督としても微妙なさじ加減を駆使してはいたが、コンディション面をどうしても優先せざるを得ず、戦術的な深化の部分ではもっと時間を要する。

 特に気になるのが、ビルドアップの精度。プレシーズンマッチの山口戦でも、ボールを運び、攻撃を積み上げようとしたところでミスが出て、ショートカウンターを何度も食らった。この癖は宮崎キャンプからも続いており、トレーニングマッチで無失点が続いているからといって楽観視はできない。攻撃のバリエーションにしても発展途上で、これからは戦い、勝ち点を積み上げながら成長させるという難事業に挑まねばならない。

文:紫熊倶楽部 中野和也

■北海道コンサドーレ札幌 パシフィックリム杯の優勝でリーグ戦に弾み

【プラス材料】
 広島や浦和を率いてきたミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任したことで、チームのスタイルが一新。攻撃的なサッカーに挑むべく、選手全員が高いモチベーションを保ちながらキャンプを過ごすことができた様子だ。

 練習試合の戦績はさほど良好なわけではないが、ハワイで行われたパシフィックリム杯で優勝を果たしており、仕上がりに一定の手応えは感じていると見ていい。

 また、監督が交代したことによって全選手があらためてポジション争いができるようになり、前体制では出場機会が乏しかった選手にもチャンスが増えたのは好材料だ。チーム全体として激しくポジション争いをするとともに、非常に高いモチベーションでこの開幕戦に挑むことができる。

【マイナス材料】
 例年のことではあるが、長期キャンプによるフィジカル的、メンタル的な疲労が間違いなくある。

 1月中旬から沖縄県でキャンプを開始し、2次キャンプはハワイ。そして2月上旬からは熊本県に移動してのキャンプが継続され、開幕後も第2節まではキャンプ地である熊本県から試合会場へと乗り込む予定だ。結果、開幕直後はなかなかチームとしても個人としてもコンディションが上がらないのだが、今季も同じパターンが懸念される。

 また、開幕1週間前のプレシーズンマッチではJ3の北九州を相手に内容的にも上回られて0-0のドローで終わっており、決して最高の流れにあるとは言えない。

文:totoONE編集部

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