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FC東京、Jリーグアジアチャレンジに向け「100%の力を出す」

2018.01.17

16日、ジャカルタでJリーグアジアチャレンジ2018の公式会見が行われた

 新シーズンの開幕を控えて、ファン・サポーターの期待が高まりつつあるJリーグ。2018シーズンはまず、南半球にある常夏の国からそのスタートが切られる。

 16日(火)、インドネシアの首都ジャカルタにおいて、「日本インドネシア国交樹立60周年記念 Jリーグアジアチャレンジ2018 in インドネシア」の試合概要を発表する会見が行われた。


 Jリーグアジアチャレンジとは、2017年1月にタイ・バンコクではじまった、Jリーグの提携リーグの地で行われるJリーグ主催試合で、今回が2年連続2回目の開催。2018年は日本とインドネシアの国交樹立60周年にあたるため、その記念事業としてジャカルタでの試合が実現したのだ。

 対戦カードは、親日国であるインドネシアの誰もが知る日本の首都・東京から、FC東京が出場。その対戦相手としてインドネシアからは、2017シーズンを最終節まで優勝を争い、見事に新リーグ「リーガ1」の初代チャンピオンとなったバヤンカラFCが出場する。

 開催を翌週末27日(土)に控えたこの日、インドネシアサッカー協会(PSSI)で行われた記者会見には、日イ両国のサッカー交流を担うキーパーソンたちが顔を揃えた。

 日本側からはJリーグ 原博実 副理事長、石井正文 駐インドネシア共和国 特命全権大使、インドネシア側からPSSIジョコ・ドリヨノ副会長、バヤンカラFCのスマルドゥジ マネージャー、そして同クラブ所属でインドネシア代表でもあるハリアント選手の5名が登壇。インドネシアの新シーズンを告げるプレジデントカップ開催日にも関わらず、50名の両国報道陣と、ほぼ同数の関係者が集まった。

Jリーグ 原博実 副理事長(左)、VTR出演となったFC東京・長谷川健太監督(右)

 かつて選手時代にインドネシア各地で試合に出場したというJリーグの原副理事長は、「インドネシアはすごく成長していて、バヤンカラにも良い選手がいることを、(皆さんには)内緒でFC東京に教えておく」と会場の笑いを誘いつつ、「試合を楽しみにしてもらいたい」とアピール。2015年1月に当時ガンバ大阪の監督として、ペルシジャ・ジャカルタとの親善試合を指揮して以来、二度目のインドネシア遠征となるFC東京・長谷川健太監督はVTRで出演し、「100%の力を出して、素晴らしいゲームにしたい」とメッセージを送った。

インドネシア側からPSSIジョコ・ドリヨノ副会長(左)、石井正文 駐インドネシア共和国 特命全権大使(右)

 PSSIのジョコ副会長は12月に締結された日本サッカー協会とのパートナーシップ協定にも触れながら「両国がより良い関係を築いていけるように、これからも尽力する」と強い意志を覗かせれば、バヤンカラFCのスマルドゥジ氏も「これから先も、共に歩むことを願う」と語り、日本との交流を歓迎した。彼らが日本インドネシア国交樹立60周年記念事業のキーメッセージとなる「共に働き、共に歩む」になぞらえた言葉を選んでいるのは想像に難くなかった。これはインドネシア流の気遣いだ。

 スペインのバルセロナやイタリアのインテルなど、マーケットとしてインドネシアを重視するメガクラブは確かに存在している。むしろそちらのほうが見栄えは良いかもしれない。しかし、大使館・協会・リーグを挙げてインドネシアサッカー界に「共に歩もう」とメッセージを発する国は日本をおいて他にいくつあるだろうか。インドネシアはそれも理解しているのだろう。

 試合会場は、会見の2日前に行われたインドネシア代表対アイスランド代表の試合が、アジア大会に向けた改修後のこけら落としとなった、新生ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアムだ。この試合は派手にテレビ放映され、新しいスタジアムに足を運びたいファンも増えている。東京 対 インドネシアチャンピオン。対決構造としてはとても分かり易いこのカード。多くのファンで会場が埋まり、日本とインドネシアの絆が更に深まることを祈念するばかりだ。

○試合概要
大会名:日本インドネシア国交樹立60周年記念 Jリーグアジアチャレンジ2018 in インドネシア
主催:Jリーグ、バヤンカラFC
日時:2018年1月27日 土曜日(キックオフ時間未定)
会場:ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム(ジャカルタ)
出場:バヤンカラFC(インドネシアリーガ1 2017シーズン優勝)、FC東京(Jリーグ2017 13位)
規定:前後半45分ハーフの合計90分(決着がつかない場合は、PKにて勝敗を決する)
協賛:日本インドネシア国交樹立60周年記念事業実行委員会

文=長谷川雅治(アジアサッカー研究所)

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