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J1優勝へ落とせない川崎 長いトンネル抜け出せないG大阪は光が見えるか

2017.11.16

 明治安田生命J1リーグ第32節が18日に行われる。首位・鹿島アントラーズを追いかける2位の川崎フロンターレはホーム等々力にガンバ大阪を迎える。


 浦和レッズがAFCチャンピオンズリーグ準決勝を戦う都合で、鹿島は11月5日32節を消化したが、浦和に1-0で勝利し、2節を残して優勝に王手をかけた。3試合を残して勝ち点7差で追う川崎はG大阪に敗れた段階で悲願のJ1タイトルの芽が潰えてしまう。引き分けでも苦しい状況に追い込まれるため、ここで何としてでも勝利して、鹿島やYBCルヴァンカップ決勝で川崎を破って優勝した3位のセレッソ大阪にもプレッシャーをかけたい。

 第16節で対戦した際は1-1の引き分け。シュート数はアウェーの川崎が21本でG大阪の10本を上回った。中盤では優勢だった川崎の唯一の得点はサイドの揺さぶりから中村憲剛のシュートがG大阪DFファビオに当たって入ったもの。G大阪の同点シーンは井手口陽介のクロスに長身FW長沢駿が合わせた。

 その時点ではG大阪が川崎を勝ち点で上回っていたが、その後は大きく明暗が分かれる。現在10位のG大阪はJ1で7試合、カップ戦を含めると10試合勝利から見放されている。特に守備の間延びが目立ち、守護神の東口順昭の再三のビッグセーブに救われながらも失点を抑えられていない。

 今季限りで退任となる長谷川健太監督が[4-3-1-2]のシステムやスタメンの人選を大きく変えることは無いが、残り3試合を良い形で終えて来季に受け継ぎたい。日本代表の欧州遠征には東口、井手口、三浦弦太、倉田秋の4人が招集されたが、ブラジル戦に出場したのは21歳の井手口のみで、コンディションの不安はそれほど問題ないだろう。ベテランの遠藤保仁もトップ下のポジションで味のあるチャンスメークを見せるはずだ。

 川崎は数試合、リーグ戦と上位に残っていたカップ戦の過密日程の中でポゼッションをベースとしながら高い位置のプレッシャーやゴール前の迫力を生み出す全体の運動量に低下が見られた。そこから代表ウィークで2週間空いたが、日本代表に選ばれた左サイドバックの車屋紳太郎をのぞき、特に遠征などは行わずクラブの練習場でトレーニングを積み重ねている。

 中盤の攻防がカギを握る試合。9月に左足のハムストリングを痛め、11月4日のルヴァンカップ決勝で復帰したMF大島僚太がどこまで状態を上げてきているかが注目ポイントの1つ。彼が中村やエドゥアルド・ネットと流動的に組み立て、井手口などのプレッシャーをかい潜りながら得点王を狙える位置にいる小林悠や家長昭博に良質な縦パスを供給できれば、東口を脅かすシーンを連続的に作り出していけるはずだ。

 また両チームは若手の台頭が目立っており、川崎は20歳の三好康児、23歳の長谷川竜也、10月29日の柏レイソル戦でJ1初得点を決めた22歳の知念慶など、G大阪は両利きのサイドバックである初瀬亮、札幌から加入した23歳の中原彰吾、本格派ストライカーの23歳・呉屋大翔などフレッシュな戦力も多い。特に終盤までもつれれば、彼らの中から勝利のヒーローとなる期待も高まりそうだ。

文=河治良幸

By サッカーキング編集部

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