2017.08.12

思考力とひたむきな姿勢で定位置確保へ、急成長を遂げる千葉DF溝渕雄志

山口戦にフル出場した千葉DF溝渕(中央) [写真]Jリーグフォト
サッカーキング編集部

「天皇杯では出ていたけど、雰囲気が全然違って。やっぱり良いスタジアムだなと思いました」

 試合後、安堵の表情で語ったのはジェフユナイテッド千葉のDF溝渕雄志。11日に行われた明治安田生命J2リーグ第27節レノファ山口FC戦で、リーグ戦で初めてフクダ電子アリーナのピッチに立ち、2-1の勝利に貢献した。

 天皇杯3回戦のガンバ大阪戦でプロデビューし、リーグ戦は第25節の愛媛FC戦で初出場を果たしてから3試合連続の先発出場。アウェイ戦が続いていたため、今節の山口戦が待望のホームゲームとなった。

「結構緊張しましたけど、アウェイで2試合出ていたのが大きかったです。良い緊張感で、うまくエネルギーに変えることができました」

「冷静に、まずは守備から試合に入った」という言葉のとおり、8分に相手選手が抜け出してきた場面では、足を投げ出してシュートをブロック。次第にゲームに慣れてくると、前線へのボールの供給やスピードを生かしたオーバーラップで攻撃面にアクセントをもたらした。特に後半は、「ラリベイに当てながら(清武)功暉くんやタカさん(船山貴之)が中に入っていった時に、空いたスペースに僕や乾(貴哉)が入るという流れをイメージしていて、少しずつそういう動きが出てきた」と連携面でも手応えをつかんだ。

 思い切りよく前線へ駆け上がるたび、スタンドからの大歓声を浴びた。試合後には恒例の“勝利のでんぐり返し”とラインダンスも周りの選手の見よう見真似でこなし、「ホームでこれだけ大勢のサポーターの前で勝てたことは、サッカー選手として冥利に尽きる」と喜びをかみ締めた。

 一戦一戦、成長の跡を見せている。リーグデビュー戦となった愛媛戦こそ「あまりうまくプレーできなかった」と反省点が多く、チームも0-1で敗戦。しかし、「試合をイメージしながらずっと練習をやってきたけど、やっぱり出てみないと分からないことはたくさんある」と大きな収穫を得た。

「愛媛戦であまりうまくプレーできなくて、そこで『やっぱり自分らしくやらないとダメなんだ』と簡単な結び方をせずに、これまで監督に求められてきたことをちゃんと紐解いて、自分の中でかみ砕いて、次の試合に向けてどうするかを考えられた」

 一試合で得られるものを最大限に吸収して、自身の糧にしていく。「その流れができたので、試合に出て成長していくというイメージはつかめている」。現在はけが人の代役として出場機会を得ているが、このまま伸び続ければ定位置をつかみ取る可能性は十分にある。

 今シーズン、慶應義塾大学から加入し、前述の発言や端正な顔立ちからも知的さを漂わせる溝渕だが、闘志を全面に出して戦う姿も魅力の一つである。山口戦の4分、左サイド前方で町田也真人が相手選手に倒されてFKを得た場面で溝渕は、逆サイドの後方にいながら手を叩いて大きなジェスチャーでチームメイトを鼓舞していた。

 ピッチに立っていない時間も含め、日々全力でサッカーと向き合い、努力を重ねることができる。溝渕のひたむきな姿勢は、千葉を勝利に導く大きな力となる。

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