フル出場した槙野(左)。「我慢強く戦えた」と試合を振り返った [写真]=Getty Images
DF槙野智章がアジアの頂点に立つ決意を新たにした。15日、浦和レッズは明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017でドルトムントと対戦。2-3で敗れたが、ビッグクラブとの戦いに「いい刺激になった」と笑みを浮かべた。
先制点を奪ったのは浦和だった。序盤からボールを支配するドルトムントに対して、積極果敢にプレスを掛けていく。試合前のロッカールームでは、「腰の引けたプレーはしたくない。ミスしてナンボだし、自分たちが失うものは何もない」という会話があったという。
「ミスもあったし、危険な位置でボールを失うこともあった。ただ、ロングボールで逃げてしまうようだったら、ドルトムントと戦う意味がないと思いました。幅と深みを取りながら、何度もボールを動かして、いい攻撃を仕掛けられたことは良かった。特に前半はチャレンジ精神を忘れずに臨めたと思います」
ドルトムントが選手5人を入れ替えた後半、FWエムレ・モルとマッチアップした槙野は、「最初は2、3回ガツンといけたので、彼も苛立っていました」と手応えを感じつつあった。しかし76分、一気に加速してペナルティエリア内に進入してきたモルに振り切られ、同点弾を許した。「止めなければいけない相手だった」。19歳のFWにシュートを決められ、悔しい気持ちもあっただろう。だが、その顔には充実感があふれていた。
「若い選手なのに、中盤であれだけのテクニックとスピードのあるドリブルができる選手と対峙できて楽しかった」
スコアだけを見れば1点差だが、ドルトムントは始動して約1週間のチーム。「僕たちが勝てた部分もあったと思う。でも、シーズン前でこのうまさ、強さ、速さがあるチームはすごい」と、力の差を感じた試合だった。だからこそ、「少しでも上のチームと厳しいステージや環境でやることが大事」であると改めて痛感したようだ。「そのためには、僕たちがACL(AFCチャンピオンズリーグ)でしっかりと勝ち上がること。そしてクラブワールドカップで戦うこと。パチューカともやりたいしね」。最後は、発表されたばかりのFW本田圭佑の移籍先を挙げながら、白い歯をこぼした。
By サッカーキング編集部
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