移籍後初ゴールを挙げた山中亮輔 [写真]=JL/Getty Images for DAZN
ヒーローインタビューを受けていた山中亮輔は、チームメイトから遅れて急いでゴール裏へ向かった。アウェイゴール裏に詰め掛けたたくさんのファン・サポーターの声援に応えると、「やまなか〜よこはま〜」のコールがNACK5スタジアム大宮に響き渡った。
1点リードで迎えた68分だった。ハーフウェイラインよりやや相手陣内でボールを奪うと、そのままドリブルで持ち上がりつつ、チラッと中を見る。「(齋藤)学くんが呼んでいるのは見えたけど、前が空いていたので、思い切って狙おうと思った」と、山中は豪快に左足を振り抜いた。
本人いわく「クロスの選択肢もあったけど……」。しかし、山中が選択したのは自らのシュートだった。その理由が、発した言葉に見え隠れする。一つは、「自分はミドルを得意としている」から。恐らく自信があったのだろう、「あそこ1本出たのは良かった」と振り返っている。
そしてもう一つが、ようやくつかんだ定位置を手放したくない思いから。この日のヒーローはキー局に始まり、地方局、そしてペン記者と多くのメディアに囲まれた。そのすべてで語っていたのが、「僕のポジションは競争が激しいから負けられない」ということだった。
「ポジション争いが激しくて、僕のポジションもいい選手しかいない。今は試合に出ていますけど、少しでも悪いプレーをしたらすぐに代えられてしまう危機感しかない。必死にやるだけですし、本当に(ポジションを)取られないようにガムシャラにしがみついてやるだけ」
今季はケガで出遅れた。出場機会を得たJリーグYBCルヴァンカップで少しずつ自分の良さを出していくと、そこから引き揚げられたリーグ戦ではあっという間に持ち味を披露した。先発2試合目となった前節のヴィッセル神戸戦では、先制弾を挙げた中町公祐のゴールを精度の高い完璧なクロスでお膳立て。そして今節では得意のミドルシュートを決めてみせた。
“見たか!”と、言わんばかりのゴール後のパフォーマンス。ど派手なジャンピングガッツポーズのあとは、飛び付いてきた中町に押し倒され、チームメイトたちの手荒な祝福を受けたが、「ああいうのは嬉しいですね。ベンチの選手も喜んでくれていたみたいで、『なんで来てくれなかったんだ』と言われたので、今度点を決めたら行こうと思います」と嬉しそうだった。
🎦 ゴール動画
🏆 明治安田生命J1リーグ 第17節
🆚 大宮vs横浜FM
🔢 0-2
⌚️ 68分
⚽️ 山中 亮輔(横浜FM)#Jリーグ
その他の動画はこちら👇https://t.co/JZ1JNhZyBj pic.twitter.com/fKxtcBHS6l— Jリーグ (@J_League) 2017年7月1日