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【新潟vs大宮プレビュー】新潟は故障離脱していた矢野貴章が復帰濃厚…大宮は新監督就任で闘う姿勢が明確に

2017.06.16

伊藤彰新監督が就任した大宮は、練習の雰囲気が変わった。良い緊張感が選手の闘う姿勢を促す [写真]=J.LEAGUE PHOTOS

アルビレックス新潟 「貴章の高さと強さと速さ、経験は頼もしい」

【プラス材料】
 右ハムストリングスの肉離れで離脱していた矢野貴章が、1カ月ぶりの出場を果たしそうだ。ポジションは負傷前より1列上げての右サイドハーフが濃厚。この起用は、U-20W杯でチームを離れていた原輝綺が右サイドバックにコンバートされる可能性をも意味している。

 右センターバックとして後方から支える富澤清太郎は、「貴章の高さと強さと速さ、経験は頼もしい。起点になってくれるし、自分で仕掛けることもできる。輝綺も世界を相手に戦った直後でいつも以上に意識が高い。彼の良さを周りがサポートして引き出せれば。右サイドから良い形をつくりたい」と、大一番を前にイメージを膨らませている。


 陣容の一変もあり得る右サイドが、最下位に沈むチームのカンフル剤となるか。

【マイナス材料】
 リーグ前節のC大阪戦は、60分過ぎまで守備ブロックが機能する手堅い戦いを見せながら、PKで先制されると突如バランスを崩し、0-4と大敗を喫した。呂比須ワグナー監督も、集中が途切れて重ねた失点を強く残念がった。

 マイナス材料を減らし、集中力を維持するために呂比須監督が重視したのは、オーガナイズをいっそう浸透させることと、フィジカルコンディションを上げることの2点だ。ミニ・キャンプと称して、中断期間中に連日2部練習を重ねた。

 最下位という状況で受ける重圧は決して小さくない。それでも「(プレッシャーを)楽しんでほしい」と、呂比須監督は選手のメンタルタフネスに期待を寄せる。

文:totoONE編集部

大宮アルディージャ 健全なポジション争いも繰り広げられている

【プラス材料】
 伊藤彰新監督がチームを指揮するようになり、練習の雰囲気がガラリと変わった。

 選手を尊重する渋谷洋樹前監督は優しい声掛けが多かったが、「厳しくやる」という宣言どおり、伊藤監督は時にはプレーを止めて選手たちを叱咤し、ピリピリとした空気を保っている。「緊張感があっていい」「狙いが明確」など選手たちの反応も上々。レギュラーとサブを明確に分けることもないので、健全なポジション争いも繰り広げられている。

 伊藤監督の下で戦ったルヴァン杯の磐田戦、リーグ前節の鳥栖戦ともに粘り強さが見えた。磐田戦は数的不利にも屈さず2-1で勝ち点3を獲得し、鳥栖戦は先制されながらも江坂任のゴールで1-1に追いついている。「メンタルを変えろ!」「頭を下げるな!」という指揮官のコーチングが、選手たちの闘う姿勢となって試合に反映されている。

【マイナス材料】
 ハードワークや攻守の切り替えの速さを求めるスタイルのなか、助っ人外国籍選手であるドラガン・ムルジャ、ネイツ・ペチュニクの状態が上向いてこない。暑さの影響もあると思われるが、守備の部分で手を抜きがちで、周囲との連動にも課題を残す2人は、練習でもやや浮いている。特長である得点力やチャンスメイクでも精彩を欠く状態が続いており、周囲からの信頼を失いつつあるようにも見える。

 新潟との過去通算対戦成績は15勝16分19敗と大差ないが、最近はアウェーでの戦績が良くない。2012年シーズン6月のナビスコ杯予選から4連敗中。いずれも1点差の惜敗だが、敵地での勝利は5年前の12年3月、2-1で競り勝った逆転勝利が最後だ。今節も、堅い守りからホニ、山崎亮平、鈴木武蔵などのスピードを生かしてくる新潟の攻撃に手を焼く展開は十分にあり得る。

文:totoONE編集部

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