2017.04.20

【ライターコラムfrom神戸】岩波拓也が出場停止、どうなる守備カルテット

岩波拓也
柏戦で退場処分となった岩波 [写真]=JL/Getty Images for DAZN
某情報誌のスポーツ担当など経てフリーに。Jリーグ(ほぼ神戸)やBリーグ(ほぼ滋賀レイクスターズ)をはじめ、陸上競技やバレーボールなどあらゆるスポーツを取材・執筆・撮影中。趣味は釣りとサッカー。

 前節の柏レイソル戦に敗れ、首位陥落(3位)となったヴィッセル神戸。ずるずると後退しないためにも今節のサガン鳥栖戦は絶対に負けられない一戦となる。

 だが、今季全試合フル出場していたCB岩波拓也が出場停止のピンチ。これが試合にどう影響するかを少し考えてみたい。

 そもそも、今季の開幕ダッシュ成功は、守備の安定感に支えられていたと言っていい。主将・渡邉千真も「センターバックとボランチを合わせた真ん中の4枚が崩れないのは大きい」と話している。4枚とは、岩波、渡部博文、ニウトン、藤田直之だ。4月12日のルヴァンカップ第2節、横浜F・マリノス戦を除けば、このカルテットが常にスタメン起用されている。リーグ戦でカルテットが崩れたのは、ニウトンと高橋秀人が交代した第2節・アルビレックス新潟戦の74分以降と第5節・浦和レッズ戦の81分以降、そして第7節・柏レイソル戦で岩波が退場した85分以降の3試合だけ。時間にすれば約30分程度と短い。

 だが、実はカルテットが崩れた時間帯にいずれも失点している。新潟戦ではニウトンが退いた直後に田中達也に決められ、浦和戦では柏木陽介にとどめの一発をお見舞いされた。そして前節の柏戦では岩波退場の後に大津祐樹に決勝点を叩き込まれている。

 もちろん、この4人が揃っている時も失点しているが、現在6失点中3失点がカルテット崩壊時でもある。岩波の鳥栖戦欠場がどういう意味を持っているかは容易に想像できるだろう。

 とはいえ、長いシーズンを考えれば、今後も誰かが欠ける試合は必ず出てくるに違いない。オフに選手を補強し、選手層を厚くしたのもこういう状況をチーム力で乗り切るためにほかならない。

 幸い、岩波の代わりに入る可能性がある北本久仁衛や伊野波雅彦は前述の横浜FM戦で無失点という結果を残している。昨季も岩波がケガで欠場していた間、北本がポシジョンを奪う勢いで活躍していた。おそらく守備面では心配はなさそうだが、ビルドアップに関しては少し痛い面もある。

 岩波の鋭いサイドチェンジは、それだけでスタジアムが湧くほど美しく、鋭い縦パスも正確だ。この武器があるのと無いのとでは、相手に与える脅威の大きさも変わってくるに違いない。

 このピンチをどう乗り超えるか、別の新たな強みを見い出せるか。いずれにしても今節の鳥栖戦は、今後を占う一戦になりそうだ。

文=白井邦彦

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