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【ライターコラムfromC大阪】攻守に貢献 新戦力ヨニッチ、光る実績と真面目な姿勢

2017.03.17

札幌戦で得点後に力強いガッツポーズをしたヨニッチと駆け寄る柿谷 ©J.LEAGUE PHOTOS

 今季、3年ぶりにJ1を戦うセレッソ大阪は、現在、リーグ戦を3試合終えて2分1敗、勝ち点2で13位となっている。ユン・ジョンファン新監督の下、守備の構築を進めるとともに、セビージャから復帰した清武弘嗣を組み込んだ攻撃の最適解を模索している真っ最中だ。その中で、勝ち点獲得に貢献し、輝きを放っているのが新加入のマテイ・ヨニッチ。第2節の浦和レッズ戦ではCKから、第3節の北海道コンサドーレ札幌戦ではFKから、いずれもソウザのキックに頭で合わせ、2試合連続ゴールを決めた。現在、リーグ戦ではチーム唯一のスコアラーとなっている。

 得点力で大きなインパクトを残したヨニッチだが、本職の守備での安定感も光る。特に、クロスを跳ね返す力は抜群で、高さを生かしたヘディングで相手の攻撃を防ぐ姿は、まさに壁。2年連続Kリーグクラシックベストイレブンという実績は、やはり伊達ではない。


マテイ・ヨニッチ

今季からC大阪に加入したヨニッチ ©J.LEAGUE PHOTOS

 また、浦和戦後は来日初ゴールについて、「普通ならゴールに対して嬉しく思いますが、3失点で負けてしまったので、何も嬉しくはありません。ディフェンダーとして、今回は守備をしっかりできなかった。まずは無失点に抑えることが大事。その上で得点できたなら、次は喜べると思います」と話し、札幌戦後は、「(アシストした)ソウザ選手のキックがすごくいいボールでした。いつも質が高いので、私は合わせただけでした」と殊勝に話すなど、性格は至って真面目。練習後は、監督やチームメートとコミュニケーションを取る姿も頻繁に見られる。チームの戦術理解に努め、周りとの意思疎通を積極的に図る姿勢には好感が持てる。

 今後、空中戦における高さや強さだけではなく、地上戦における周囲との連係やカバーリングなども磨いていけば、さらに強固な壁を築くことも可能だ。さしあたって、今週末に行われるJ1第4節のサガン鳥栖戦では、Jリーグ最高峰のエアバトラー、豊田陽平との迫力ある競り合いが試合の行方を左右するだろう。

文=小田尚史

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